ふと、折りたたみ式スツールの足のパイプが気になったので観察。

 

 

パイプが途中で曲がって末広がりになっているのはただのデザインかと思いましたが、それだけではなく安定性を高めるための工夫でもありますね。

 

このスツールはその構造上、見た目の通り上部が重くなっています。

そのため、高さが高くなるほどに不安定に。

 

その対策として、接地面の仮想面積(そんな言葉があるかどうか知りませんが)を増やすことを目的として座面下部に固定されているパイプの角度を途中で変更し、スタート部分よりも広い面積となるようにされていました。

 

折りたたみ機構の一部であるパイプの交点も、上下方向での中心点よりも若干上に設定することで仮想面積を増やす事に役立っています。

 

そういえば、座面とパイプの交点の間ではトラス構造になっていますね。

よく出来ているものです。

耐荷重は80kgと書かれていました。

 

重力が下に向かって作用するのでピラミッドの様に下の重量が重いほうが(重心が低いほうが)安定するのですが、重力が逆向きだったら頭でっかちの方が安定しているのだろうなとか思いつつ。

その場合には、上に向かって「落ちる」ということになるので、まあ現実的には考えられませんが。

ドーナツ形状のスペースコロニー等が実用化されれば、どこを「上」と考えるかによってそうしたこともありえる?

もっともその場合には、観察する自分自身の視点も逆転するので、結局何も変わらないということでもありますか。

「床」または「地面」がなければ、どこまでも飛び「上がって」いくことになるので。

 

遠心力による擬似重力と違って、やっぱり重力とは不思議なものですね。