先日設計していた車用エアコンフィルターを途中まで作りました。

ただ、結構面倒なことが判明。

プラダンで作ってみましたが、折りを入れた部分の重なりの処理とか合わせ面の処理とか色々。

 

そこで基本に立ち返って考えてみると、そもそもフィルターに厚みが必要なのは蛇腹に折り込んであることが理由であることに気づきました。

つまり、自作で蛇腹を利用しない場合には厚みは不要ということ。

 

そこで、枠をこの様に平面化。

 

 

そこに、フィルターを少し大きめに重ねてホチキス止め。

 

 

フィルターを少し大きめにした理由は、製品版のフィルターも蛇腹の形状で横方向が少しはみ出ている構造になっていることと、そもそもフィルターを装着する部分に隙間があり過ぎるので、横からフィルターを通過せずにそのまま通り過ぎる空気の割合も多そうに見えたことから。

 
 
製品版のフィルターが何故あんなにも丈夫に作られているのかを考えてみると、木の枝や葉などが入ってきた時にブロックするためなのではないかと。
本来そうした大きなゴミはフィルターの所に到達する前に車外に排出される構造になっていなければならないのですが、エアコンの根本的な設計思想が数十年前から変わっていないのでしょうね。

 

逆に考えれば、今のエアコンフィルターの構造は使用環境によってはかなりのオーバースペック(及びその能力が十分に発揮されていない)ではないかと。

 

木の枝等がエアコンの吸気口に入り込む可能性が低い状態で使用しているのであれば、あれほどのフィルター強度は必要ありません。

そして、高性能フィルターはそのフィルターを通過してこそ意味があるのですが、フィルターを装着する部分の気密性が無きに等しい今の状態でその能力のいかほどが発揮されているのやら。

現状の設計であっても高性能フィルターを装着した時の方が出てくる空気が良いということ自体には異論はありませんが。

 

 

まあそれはともかく、上記画像の様に作成した結果新たな問題点が明らかになりました。

プラダンにホチキス止めしたのでフレームが歪みました。

 

この歪みを抑えるための案としては、両面テープを使用する、折り目を入れて製品版の様に垂直側にも枠を作る、別の素材で作成する等が考えられますが、そもそも装着場所がゆるゆるなので気にしないというのもありかなと。

吸気口から入ってきた大きめのゴミがフィルターの取り外しの時にファンの方に落ちないようにする事を考えると枠を作るというのが良さそうではあります。

 

 

その結果、こうなりました。

 

 

プラダンを折り曲げて作った枠の外にフィルターを沿わせてホチキス止めしました。

プラダンの方向に合わせてホチキス止めをした結果、フレームの歪みはほとんど無し。

 

木の枝とか入ってくる環境でもなく、ほとんど外気導入にすることもないのでこれでいいかなと。

フィルターが破れそうなものが入ってくることが考えられる場合には別途網を追加するか、市販品を使用することを推奨します。

 

ということで、今回はレンジフードフィルターを利用して試作してみました。

本番では、ある程度の性能のエアコンフィルターを利用する予定です。

 

 

 

なお、ブーン(M300S)のエアコンフィルターサイズ(DENSO版)は、幅15.5(蛇腹部分の最大幅は約16.7)×奥行き15.7×高さ2(各cm)でした。