2年間という短期間で終わる歳運天中殺と異なり
大運天中殺は20年間に及び、
その為、20代、30代に大天の巡る人は
就職や結婚にあたり、大運天中殺での
就職、結婚をせざるを得ない状況となります。
この場合、歳運天中殺での就職や結婚とは異なり
本人の心の持ちようや生き方によって
禍を生じさせないことも可能となります。
逆に言えばコツを知らずに突き進む場合は
禍が生じやすくもなるのです。
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大運と年運の違いは
大運は月干支の延長上であり、
歳運は年干支の延長上にあります。
大運は想念世界であり、人間の主体性である
精神に大きく影響する部分であり、
ゆえに大運を陽とします。
大運天中殺は現実の活発さや成功の問題ではなく
心の在り様が無心であることが重要であり、
精神的な受身の状態で過ごせれば
大きな禍を生じることなく
抜けていくことが可能です。
精神的な受身とは
自ら主体性を発揮しないことであり
物事に対して欲張らないこと、
過度な期待をしないこと、
またあれこれ思い悩まずに自然のまま、
流れのままに過ごす事です。
したがって適齢期に大運天中殺が重なってしまう人は
公務員の道が良く、一度レールの上に載ってしまえば
そのまま組織の庇護下で
順調に進んでいける仕事が良いのです。
この逆で歳運天中殺に関しては
現実の在り様を活発にしてはならず、
したがって就職や結婚など
歳運天中殺で物事を大きく動かしてしまった場合、
大運天中殺よりも明確に禍が出やすい面があります。
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天中殺は福寿禄官印の五徳のうち
どの部分が中殺なのかによって
こだわりを捨てるべき部分を判定できます。
官中殺⇒地位名誉中殺、女性から見て男性運の中殺
地位名誉に固執し執着するほど禍が出る。
地位名誉を諦めると人生の立て直しができる。
財中殺⇒金銭や男性から見て女性運の中殺
金や女に執着する、欲をかくほど禍が出る。
財を諦めると人生の立て直しができる。
天中殺での就職や結婚で禍を減じる方法としては
その仕事や結婚相手に対して
無欲である事です。
結婚に関して言えば見返りを求めず相手に与え
無私の愛情奉仕精神での結婚であれば
天中殺婚であっても禍を減じることが出来ます。
これは配偶者中殺所有の人も同じことが言えます。
(しかしそこまで人間が出来ている人は
少数であり、多くは禍が出る)
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大運天中殺で強欲や慢心を抱き
精神的に受け身で過ごすことが
出来ず、運勢に疲れが出てきますと
特に終盤の5年間に不調や停滞、争いなどが生じ
運気に陰りが出てきます。
その中でも無理に足掻いて走り続けますと
出口で壊れていきます。
その為、抜けの五年間は要注意であり、
多くは体調不良や巡っている
中殺の意味が現象として出ますが、
異常陽転の清算の場合は
隠居の流れを作ることです。
また大天での結婚は
奎運(干支縁のない人との結婚)
となりやすい条件です。
その後、大天抜け後、
最初の天中殺年に答えが出やすくなります。
天中殺の基本は運勢のお休み期間です。
人間でいえば睡眠によって英気を養う事に
似ており、休息が不十分であると
運勢に疲れが出てきます。
大運天中殺は精神を無にして受身的に、
流れに従って生きることが良く、
歳運天中殺は現実を動かさず
勉強と休息の時とする事です。