1938/4/4
年 戊寅(甲) 食神 偏印 長生
月 乙卯(乙) 印綬 印綬 沐浴
日 丙寅(甲) **** 偏印 長生
戌亥空亡 炉中火
卯月の丙。
地支は全て木性。
木質地支一気格になります。
行動が守備に偏る人。人を育成する能力あり。
天干にも木があり、印の極大過。
身を強める印なので棄命従格になりませんが、
算命学では相生格というそうです。
相生格年干破格という感じでしょうか。
父親と離れることで格として成立しやすい。
この場合、習得欲が強く
人の助けを得やすいとされます。
学者、研究者の命式。
局法でも八相局印局になりますので
新しい分野の開拓者という意味があります。
ゆえに占術という印の世界で
新しい物を構築したことは
宿命の消化であり、それゆえに成功した人と言えます。
いずれにせよ偏った成功者ですから、
福寿禄官印のうち印徳に偏って
他で恵まれにくいかもしれません。
通常印多は寿を剋します。
四柱的に見れば印剋食が強く
健康面、寿に問題が生じやすそうな印象、
それか子ども、目下ですね。
それらを犠牲にしやすい。
陰占で見る時、
年干の戊の周りを木性が囲んで
チューとエネルギー(養分)を吸い尽くしています。
そして日干はその木性に囲まれて相生されています。
ゆえに目上からエネルギーを大量に吸い取って、
それを自分の力に変えてしまう人、
という見方が出来ます。
******************************
占い師の命式を占うという、、
ただ、占い師との相性は鑑定してもらう上では
結構大切なことであったりします。
一つは単純に人と人としての相性という意味で。
もう一つは宿命が違いすぎればアドバイスも
しにくく、気持ちの共有が図り辛かろうということです。
例えば身旺には身弱の気持ちは分かり辛いし、
身弱に極身旺のエネルギッシュな人がアドバイスしても逆効果です。
男性(+)には男性がアドバイスした方が良いでしょうし、
女性(-)には女性がアドバイスした方が良いでしょう。
生まれるものが陽性になりますのでその方が盛り上がります。
また例えて言うなら松岡修三の根性論を
他の人が上手く取り入れ成功しようとしても
無駄です。
あれは月頭偏官の日干身弱で
エネルギー未消化率の高い
松岡修三なりの消化方法だからで、
人それぞれ適しているエネルギーの消化法は違います。
四柱推命でも偏官年の辛さが分からないとか、
沖動や天戦地冲の激動というものが体感として
理解できていない人もよくいます。
通変であれ、位相法であれ、
体感の象意が感じ取れていない人は
人にアドバイスすることは不可能です。
おそらくそういうタイプは身旺でしょうが、
そういう意味では
占い師に適するのは身弱で五行中庸の人。
十二運で病や死、通変なら傷官などがあると
感受能力が強く、
相手の痛みを感じ取ることが可能だと思われます。
その上で水性と印星が出ていればなお良いです。
**************************
この人の性格的な面とか経済的な面とか
そういうものはひとまず置いて、
命式を見たうえで前提として考えるべきことは、
この人は、偏った命式である、ということです。
偏った命式の人は中庸の命式に比べて
思考が偏ります。
ゆえにアドバイスも偏るわけで、
例えば開運の方法論としてお墓参りというのは
別段間違ったことではありません。
それは古代人が考える上で最上位の徳とされた
孝そのものだからです。
北方に先祖を祀り、供えること。
また北の存在である親を敬うことで、
自身の格が上がるとされています。
しかし物事にはやはり程々ということが
ありますから、
その意味でこの人のアドバイスは偏っている為に
万人に受け入れられる物にはなりがたい、
そういう側面もあると思います。
性格的なことを言えば印多は従格とは違い
自我を強めますので、利己主義的になることは
避けられません。
それを意識的に中庸化するには、自分で自覚して
欠けている要素を補っていくしかないのです。
それがまぁ、陽占の活かし方だと思います。
一方で一気格とか従格とか、
偏った命式の持ち主は普通の人にはない
天才的な面や凡庸でないゆえの魅力というものが
あります。
その一長一短を周囲はよく知って付き合っていく
必要があるのです。