季節が少しずつ入れ替わるこの時期、
トゥイードと一緒に身につけていたホワイトゴールドのリングを
整えに行ってきました。
場所は、ソウル・レザトリエのケアセンター。
レザトリエは東京にもありますが、今回はソウルで。
静かで、整っていて、
なぜか「ブランド」という名前がなくても、ブランドだとわかる空間。
まるで言葉より先に、質感が記憶を導くような——。
空間がきれいだと、気持ちも整ってくる。
柔らかく照らされるライトと、白い花。
どこか美術館のバックヤードのような静けさで、
でも、ちゃんとブランドの温度がある場所でした。
ホワイトゴールドのリングは
シルクのように淡くて、少しだけ春の冷たさが残る色。
着用による摩擦でほんの少し曇っていたので、
表面を丁寧に磨いてもらいました。
職人さんの手で、
“自分では決して届かない部分”まで、
時間をかけてお手入れしてもらえるのは、
やっぱり安心にも、信頼にもなります。
このブランドのケアセンターが
ソウルにもあるということ自体が、
個人的にはとても大きな意味。
トゥイードとジュエリーの両方が、
この空間の中で新しい“整い”を得たような、そんな感じがしました。
春が終わる少し手前、
手元の白いリングと、クローゼットの中のジャケットたちが
新しく息を吹き返したようで、
少しだけ誇らしい気持ちにもなれました。
日々を整えることは、
季節の記憶を整えることでもあるのかもしれません。




