「この度無事女の子を出産しました。母子共に健康です。」


こんな報告を親戚友人職場に一通り済ませた産後約1週間の頃。


子はともかく母は健康じゃなかった話。


たぶんこの話だけで身バレするんじゃないかってくらいレアケースな話だと思うんですが、鉗子分娩で会陰切開したら腸に穴があいた話。  

腸に穴、ということで「道理で」と納得したことがあります。ちょっと汚い話なので注意。







悪露対策でつけてたパッドに、わりと毎回う○こがついてたんですよ。 


「会陰切開後に普通の便を出すと痛いと思うので便を柔らかくする下剤を出しますね」と言われてその薬を飲んでいたので、「あ~、オ○ラした時に緩すぎて漏れちゃったんだな~」くらいにしか思ってなかったんです。でも実は、穴から漏れてたっていう……。


思い込みってコワい……。



さてさて、とにかくも迎えた月曜日。    

大きな病院に行き、待つこと2時間くらい。


まずは問診。


「えー、腸に穴があいたということでね、この後見させていただきますけどね。まあ実際見てみないとなんともいえないのですが、穴を塞ぐ手術が必要になるかと思います。それでもし、塞いでもダメとか、もし塞げないくらいの穴とかってなってくると、最悪の場合人工肛門という可能性もゼロではありません。お腹のここに袋つけるやつですね」



ん?

え?

人工肛門?


私も、付き添いの旦那も、目が点になります。


人工肛門って、あれですか?

よく多目的トイレに書いてあるオストメイトってやつですか?

え、それは…一生ですか?


「えっと、人工肛門になったら、一生そのままですか…?」


なんとかそれだけ絞り出す私。


そうですね…。ただ、まだお若いですし、もちろんそんなのは嫌だと思いますので、どうにか回避できるように最善は尽くしますが…あくまで可能性の話ですから」


というわけで、内診の用意ができるまでまた待合室へ。

旦那と二人、放心状態。


私はひたすら「人工肛門 生活」「人工肛門 トイレ」「人工肛門 仕事復帰」とかで検索……。

旦那は「言いにくいだろうから俺からあぽろのお母さんにちょっと電話してくるよ」という謎の気遣いを見せ通話エリアへ。


どうしよう…本当にそんなことになったらどうしよう…


これは陣痛中も思ってたことですが(出産レポに書き忘れた)、

もっとウォーキングとか、マタニティヨガとか、真剣にがんばってたら陣痛の進みもよくなってて、もっと安産になって、鉗子分娩なんてことにならなくて、こんなことにならなかったのかなあ。


と、めちゃくちゃ後悔。


自然分娩の方がよかったのかしら。でもあれ以上陣痛に耐えれる気がしない。無痛にしたのは間違ってなかったはず…。だがしかし、無痛だからと油断して運動系サボってたのも事実…。


ああ、外に出るのが億劫だからって実家でゴロゴロしていた1ヶ月前の自分よ……あんた大変なことになるぞ……一生残る後遺症だよ… 


「漫画のコウ○ドリみたいになんかヤバいことになったらどうしようね、あははは」とか言ってた1ヶ月前の自分よ……鴻鳥先生もびっくりなことが起きるぞ…むしろこれで「コウノ○リ」1話分作れるぞ……出版社かテレビ局に持ち込むか…?



とかぐじゃぐじゃ考えてるうちに旦那カムバック。

母は結構ショックを受けていたようです。そりゃそうだ。


旦那は「ほら、先生は最悪な方を言うわけだし、まだそうと決まったわけじゃないし」とか慰めてくれますが、私は「平均寿命まであと50年くらい……50年……人工肛門……」とかブツブツ言って旦那を困らせます(笑)



そしてその後の診察で、やはり腸に穴があいているのは間違いないとのことで、手術することに。


ちなみに診断名としては「直腸皮膚瘻(ちょくちょうひふろう)」っていうらしいです。似たようなのに直腸膣瘻ってのがあるみたいで、こっちの方が会陰切開の副作用としてはありがちらしいのですが、それとはまた少し違うようです。私の場合、膣は無事でした。と思えば軽度な方なのかも?


というか、この段階になってやっと調べて知ったのですが、会陰切開(会陰裂傷)にはヤバい順に4度~1度まであって、3度4度になると膣やら腸やら肛門なんとか筋やらに損傷が及ぶのだとか……。そんなの妊娠してる時調べようとも思わなかったし説明もなかったし。そもそも会陰切開に対してふんわりした認識しかなかった…。

そうだよ、それこそ私「コ○ノドリ」で妊娠・出産にまつわるあらゆるトラブルを予習していたはずなのに、出てこなかったぞ!!


と、ひとしきり「なんで誰も教えてくれなかったの!」系の1人愚痴りを終え。


一応、人工肛門の可能性は限りなく低いが、ゼロではないということでリスクの説明をされました。まあ、そりゃゼロです、なんて断言はできないよね。クレーム対策。万万万が一、手術で死ぬ可能性もありますと説明されました。まあ、万万万が一ね。(現に、生きてますのでご安心を)

この日は一旦帰って、週末から入院することになりました。


当初言われたスケジュールはこちら。

 

・手術2日前から入院。下剤で便を出し切って腸をキレイにしてから手術

 

・手術当日。


・術後1週間~10日入院。


ちょ、MAX2weeks!!


赤子の世話…!どうする…!


LINE上で緊急家族会議が開かれ、一瞬飛行機距離な義母(専業主婦)を召還する話まで飛び出しましたが、実母がなんとかパートの休みを勝ち取り、テレワークメインの妹もサポートで来ることになり、ひとまず子守要員は確保。

看護師さんたちにも赤ちゃんいるのに大変ですね、と同情される始末…。


というか、普通に新生児期の一番ちっちゃくてかわいい時期に2週間も我が子と離れるなんて…!む、むごい…。がんばって産んだのに…!


(でもあとで思ったのは、入院期間はエクストラ1人時間とでも言いましょうか、もうほぼ二度とない1人でゴロゴロして好きに眠れる期間だとするとある意味貴重なボーナスタイムとなりました。世話してくれた母と妹には申し訳ないですが(笑)このブログも大部分の下書きを病室のベッドでスマホで書きました)


さて、次回、実際の入院生活編に続きます。出産レポより全然長いな。でもこっちの方がブログのネタとして「ばえる」から…(笑)腸とか肛門とかシモの話だけどさ…。