村上春樹、やはり引き込まれる。

デビュー作ですでに惹きつけられる文体をしている。恐ろしい。

内容はこれといったものではないけど、ついつい読んでしまうのは何でなのか。




小説と言えば今まで読んだ中で特に印象的だったのは、


村上龍「半島を出よ」

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これはインドで上巻を読んでたけど、余りに面白すぎて続きを早く読みたくなり、下巻読みたさでインドからの帰国をわざわざ早めたと言っても過言ではない、それ程ハマった作品。

現代よりちょっと未来の日本で北朝鮮が福岡を占拠してしまい、それを足掛かりにして日本を征服しようと企むストーリーを、主人公のグループ、日本政府目線、北朝鮮目線の3つの視点で描いてる。

この本を読むと、本当にこの本の通りにやってしまえば日本など簡単に乗っ取れるのではないかと不安を覚えるほど良く描けていて、一体この先どう展開して行くんだろうかと気になって夜も眠れなくなり、結果一気に読んでしまった。

下巻の頭で若干の中だるみを見せる。その瞬間はインドから帰国した事を後悔したが、その後持ち直し、後半は本を置く事が出来なかった。総じて面白い。


いざ有事になったら参謀役は村上龍に決まりだ。

きっとどんな戦争でも勝てる。






夢枕貘  「神々の山嶺」

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これはタイトルを見ても判る通り、山岳小説。

人に勧められて読んだのだが、正直エベレストを舞台にした小説だと、登山の厳しさや過酷さが読んでいるこっちにまで伝わって来て、しんどくなるのでは?と、読む前はあまり気が進まなかった。

が、夢枕貘も本当に優れた物書きで、ただ山を登るだけではない。ストーリーも構成も飽きさせないし、本当に良く考えられ、良く書かれている。この本も続きが気になって一気に読んでしまった。

大好きなカトマンズが出てくるので、物語の世界をイメージしやすかったのも大きかった。

特に終盤が圧巻で、ラスト数ページは本当に嗚咽を漏らし、涙と鼻水で顔面ぐちゃぐちゃにしながら読んだ。あまりに凄すぎて最後だけ何度もなんども読み返し、その度に泣いた。

夢枕貘とは本当に恐ろしい才能に恵まれた作家だと感じた。





中島らも  「ガダラの豚」

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この本は全3巻ある。

しかも作者が中島らもだ。


これまた人に勧められて読んだ訳だけど、中島らもでしょ?と、最初は軽い気持ちで読んでいた。
けど、それは大きな誤ちだとすぐに気づかされる。

ちゃんとまともな、しかも物凄い小説も書けるんですね笑

中島らもはやはり天才だった。

ただのアル中薬中だと思っててごめんなさい!!



中島らもの、この小説の優れた点は登場人物が魅力的で、どのキャラも活き活きとしていて愛着が湧くという点。

そしてやはりストーリーも面白い。

そして主人公は安定のアル中笑

でも憎めない。


ストーリーは何というか、自分は説明できないけど、是非読んで欲しい。読めば何で徹夜してでも読みたくなるのかわかるはず!

そして終盤が近づくと読み終えるのが寂しくて、読み続けるか残しておくかだいぶ悩まされた。





アーサー•C•クラーク 「2001年宇宙の旅」

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泣く子も黙るSF映画の金字塔の原作。

映画ファンなら1度は必ず観る。

そして難解なストーリーに頭を悩ます。


この映画の監督、未曾有の天才スタンリー・キューブリックが、歴史に残る最高のSF映画を撮りたいと言って、原案を頼んだのが、時の売れっ子SF小説家のアーサーCクラークだ。

普通の映画は原作や脚本が先にある場合がほとんどだが、この作品は、アーサーCクラークの「前哨」というほんのたった数十ページの短編小説を基に、キューブリックが映画を、アーサーCクラークが小説を同時進行で製作し、フィードバックし合って完成させた異色の作品だ。


映画だけを観ると、あまりに難解で何のこっちゃさっぱりわからずに、見終えた後頭の中が疑問符だらけになってしまう。

実際僕もそうだった。

が、この小説を読んで初めて意味がわかった。


なので、この小説は映画とセットで観ることをお勧めしたい。

しかも、まず映画。次に小説、また映画の順が最良かと思う。


どう言う事かと言うと、

まず映画を観る。まず漏れなく理解出来ない。せいぜい映像美に酔いしれるのが関の山だ。

次に小説を読む。なるほどそうか!映画のあのシーンはこう言う意味だったのか!フムフム!となる。

再び映画を観る。うぎゃーわかる、わかるぞー!このシーンはこう言う意味だな!ここはこう言うメッセージだったか!スゲー!!凄過ぎる!!!と、より深く理解できる。

そして放っておいても次に出る行動が、インターネットでググりまくるである。2001年宇宙の旅に関するありとあらゆる記事を読み漁り、この時点でようやくこの映画を理解するに至るのである。


まさに噛めば噛むほど味の出てくるスルメ的作品なのだ。


本当に面白いし、宇宙の真理の1つをこっそり自分だけに明かされているような快感に酔いしれる事が出来る。


この小説を読んでいた頃は、どこにいたって、例え電車の中でも便所でも、本を開くたびに宇宙旅行に行ったような気分を味わっていた。


それもそのはず、1968年に初めて映画が公開されて、未だにSF映画のベストを決めるアンケートでは常に1位となっている。

恐らくこれを超えるSF映画はこの先現れない。

この作品が頂点なのだ。


ロックで言うとThe Beatles、ポップスならマイケル・ジャクソン。レゲエのボブ・マーリー、歌謡界なら美空ひばり、ジャズで言うとマイルスデイビスで、クラシックでいうとヨハン・セバスチャン・バッハだ。


そして、この本がその伝説の原作であり、ある意味解説書なのだ。

そんじょそこらの小説とは訳が違うのだ。



そして最後には気付く、僕達人類は所詮小さな水槽の中で細々やっているだけである。と。

何か大きな存在が上から、ちょうど僕らがカブトムシかアリンコを水槽に入れて観察してるのと同じように、ジッと鼻くそほじりながら見ているんだと。



と、勝手に4作品お勧めして見たが、共通して言える事は「寝る間も惜しんで読みたくなる」という点なので、睡眠が大好きな人は読む事をお勧めしません。くれぐれも間違って読まないようにして下さい。


それから誰か他に死ぬ程面白い本があったら紹介して下さい。


中途半端に面白いのはいらないです。



つまらなかったら切腹して詫びてもいいと言うくらい自信がある作品のみでお願いします。



因みに、もし今回紹介した本が面白くないと言われても、それはあなたの感性が素麺のように痩せ細ってしまったせいにしますので、僕は切腹致しませんよ。悪しからず🙏