「隣人は静かに笑う」(原題は「アーリントン街」)は1999年のアメリカの不条理サスペンス映画です。

まず、この邦題、まさに「言い得て妙」、この題をつけた方に、座布団1枚です。

それは、映画の最後で分かります。

ツッコミどころも満載ですが、2時間弱の尺の中で、伏線をあちこちにめぐらして、ちゃんと回収しているところは、なかなかよくできている映画だと思います。

とにかく、最初から最後まで、ハラハラドキドキで、挙句の果ては、救いようのない最悪の結末に私たちは打ちのめされてしまいます。

なんとも後味の悪い映画でした。

 

"Arlington Road" (Japanese title : "Gloating Neighbors") is a 1999 American absurd thriller drama film.
This Japanese title is spot-on, so I give the person who made this title props.

You will understand the meaning at the end of this film.
Although this film had many little holes that I didn't quite understand, personally I thought it was pretty good.
Because there were many threads of foreshadowing that paid off over the two hours.

Anyway, the movie kept me in suspense for the whole time and after all, pushed me into the abyss with the worst ending.
The movie left me with a bad taste in my mouth.

 

 

アーリントン街・・・こんな閑静な住宅街からこの映画は始まる・・・

 

まず、人っ子ひとりいない通りも不気味だよね。アメリカの住宅街ってこんななの?

 

子供がこんな重傷を負って、助けも求めずに黙って歩いているなんてヘン!なにか秘密があるね。

 

痛そ~!!

 

主人公のマイケル・ファラデー(ジェフ・ブリッジズ)が、閑静な住宅街の自宅近くの路上で、やけどで血まみれの少年に遭遇するところから、この物語は始まります。

マイケルは、少年を病院に運び、助けてやりますが、実はその少年ブレイディは、向かいのラング家の息子でした。

これを機に、同年代の息子グラントを持つマイケルは、お向かいの家族と親しく付き合うようになります。

友達と花火をしていてやけどを負ったのだと、ブレイディの両親(オリバー・ラング、シェリル・ラング)は説明しますが、この辺り、かなり怪しいツッコミどころです。

 

This story begins from the scene when the main charactor Michael Faraday (Jeff Bridges) encountered a boy with a horrific burn to his hand on the street near his house in a quiet residential area.
Michael took the boy to the hospital to help him, in fact, the boy Brady was the son of the house across the street.
On this occasion, Michael who has a son of the same age as the boy, Grant, became familiar with the family across the street.
Brady's parents (Oliver Lang, Cheryl Lang) explained that Brady was doing fireworks with his friends and got burned, but I thought that their explanation had some pretty suspicious points.

 

 

マイケルは息子とガールフレンドのブルック共々、お向かいさんと、家族ぐるみの付き合いを始める・・・

 

お向かいさんには、息子ブレイディの他に娘が二人いるが、これまた怪しい感じ・・・

 

オリバーは見た目は穏やかそうだけど、怪しいったらありゃしない・・・

 

オリバーの妻シェリルもひと癖ありそう・・・

 

マイケルはどんどん罠にはまっていく・・・

 

マイケルはジョージワシントン大学の米国史の教授。「米国のテロリズム」について講義している。

 

ある日、オリバーの部屋で不審な図面を見つける。

 

額に入った図面の下には違う図面が隠されている・・・

 

「オリバーはなんか怪しい!」とマイケルはブルックに訴えるが、「思い過ごしよ。」と一蹴され、

逆に、「あなたの方がヘン!」と怒lらせてしまう。

 

 

マイケルは、ジョージワシントン大学のアメリカ史の教授で、今はテロリズムの講義をしています。

妻リーは元FBIの捜査官で、ある事件で殉職しました。

その時のリーのパートナーがホイット・カーバーで、今でもマイケルと交流があります。

マイケルの息子は10歳で、ガールフレンドのブルックは大学院生です。

ある日、彼は親しくなったラング家に招かれ、そこで不審な図面を目にします。

また、たまたまマイケルのもとに間違って配達されたオリバー宛ての郵便物から、オリバーが改名していることを知ります。

あれこれとオリバーの不審な行動に疑問を持ち、彼の周辺を探っていくうちに、彼が過去に爆破事件を起こし、その後、改名して別人となり、爆弾テロを繰り返していることを突き止めます。

そしてまさに今、FBI本部を爆破しようとしていることも。

 

Michael is a professor of American history at George Washington University and now has a lecture on terrorism.
His wife Leah was a former FBI agent and was killed in the line of duty.
Leah's former FBI partner at that time was Whit Carver, and he still keeps in touch with Michael.
Michael's son is 10 years old and his girlfriend Brooke is a graduate student.
One day he was invited to Lang family's home, and there he saw suspicious drawings.
He also noticed that Oliver had changed his name when Oliver's mail was deceptively delivered to him.
Michael was doubtful about many happenings around him and Oliver's suspicious behavior, and while researching about Oliver, he found out that Oliver had coused a bombing incident in the past, and then changed his identity to continue planning bombing terrorism.
And he also noticed that Oliver was at that moment planning to blow up the FBI headquarters.

 

 

オリバーはグラントと親しくなるが、

 

実の息子ブレイディは、そんな二人を冷めた目で見ている・・・

 

 

結局のところ、マイケルはオリバーの獲物だったわけです。

オリバーはFBI本部の爆破を計画するにあたって、用意周到且つ巧みにマイケルを犯人に仕立て上げていったのです。

マイケルのことを徹底的に調べ上げて、計画的に近づき、罠にはめていったのです。

してみると、ラング家が本当のファミリーであったのかも疑わしくなってきます。

マイケルは息子のグラントまで懐柔されてしまい、ブルックは殺されてしまいます。

マイケルは、オリバーがテロリストであり、FBI本部の爆破を計画しているとFBIに訴えますが、相手にしてもらえません。

孤軍奮闘の末、FBI本部爆破を阻止出来るかと思いきや、逆に、爆破犯人に仕立てられ、爆破で殺されてしまいます。

マイケルがオリバーを疑っていたということを知っていたホイットも爆破の犠牲になります。

そのために、誰もがマイケルをテロの犯人だと信じてしまい、この事件は一件落着となるのです。

かくして、目的を果たしたオリバーは、次の爆破の犯人になるべく人物の近所に引っ越して行くのでした。

 

After all, Michael was Oliver's prey.
Oliver skillfully framed Michael to be the criminal in planning the bombing of the FBI headquarters.
To do that, Oliver researched Michael thoroughly, approached him in a programmed plan, and caught him in a trap.
So I am starting to feel doubtful that the Lang family was a real family or not.
Oliver won Michael's son Grant over, and killed Brooke.
Michael reported to the FBI that Oliver is a terrorist and plans to bomb the FBI headquarters, but he wasn't taken seriously by them.
After fighting a lone battle, I hoped that Michael could stop the blast of the FBI headquarters, but on the contrary, he was made to be the lonewolf terrorist by Oliver and he was killed by the blast.
Whit, who knew that Michael had suspected Oliver, also was a victim of the blast.

That's why everyone believed Michael committed the crime on his own, and the case was sealed.
Oliver who achieved his purpose, prepared to move to another suburban neighborhood where he will plan his next terrorist attack.

 

マイケルの日ごろの言動が、伏線となって、最後にはそれらがテロリストの爆破動機へと構成されていきます。

実際には無理のある展開も多かったですが、十分におもしろい映画でした。

個人的には、オリバーの娘たちの不気味さが印象に残りました。

やっぱり、ラング家の人々は、本当の家族じゃなかったですよねぇ。

彼らはなんとなく他人行儀だったので、私は絶対にそう思います。

 

Michael's everyday behavior became the foreshadowing, and at the end they became the terrorist's blast motive.
Actually, there were many unnatural developments, but it was a sufficiently interesting movie.
Personally, I was impressed by something spooky about Oliver's daughters.
After all, the Lang family weren't a real family, I suppose.
I sure think so, 
because they were too formal and unnatural.

 

 

 

偶然、ブルックはオリバーの不審な行動を見かけ、尾行してみる。

「やっぱり怪しかったわ!」と、マイケルに電話するも彼不在のため、留守電にそのメッセージを残してしまう・・・

 

受話器を置いて振り向いた瞬間、そこにはシェリルが!!

心臓、止まりそうに怖いシーン!!

 

なんとか言い訳をしてその場を乗り切ったか、に思えたけど・・・

 

この優しそうなシェリルが、ホントは怖い!

この後、ブルックは見せかけの交通事故で殺されてしまう。

 

ファラデー家の電話は盗聴されていたから、ブルックのメッセージも消されてしまって、マイケルには届いてなかった。

 

マイケルはFBIの、殉職した妻の元相棒のホイットに、オリバーの身元を洗って見てくれと頼むが・・・

 

ホイットは、オリバーの改名や身元はなんら問題なく、不審な点はないと報告する。

だがマイケルは自力で、オリバーがテロリスト集団を牛耳っていることを突き止める。

 

息子の危機に気づいた時は、時すでに遅く、息子のグラントはオリバーに連れ去られていた。

そして、爆弾を積んだバンに、拉致された息子のグラントが乗せられているのを目撃・・・

 

そのワゴン車はFBI本部へと入っていく・・・

オリバーたちテロリストの目的はFBIを爆破すること・・・

 

あの車には、爆弾と息子が・・・警備員を振り切って、マイケルはバンを追う・・・

 

だがその配達バンの荷台には、息子もいなければ爆弾もなかった!!

 

その時、マイケルはその罠に気づいたのだ!!

おそるおそる、自分が乗ってきた赤いレンタカーのトランクを開けてみると・・・

 

そこには時限爆弾が・・・

ここへ来る前に、車を降りてオリバーとやりあったスキに、積み込まれてしまっていたのだ。

 

その瞬間、時限爆弾は炸裂する・・・

 

当然、そこにいた者たちは全員犠牲となる・・・マイケルもホイットも・・・

 

FBI本部の爆破を遠くから確認するオリバー

 

マイケルはテロの犯人にされてしまう・・・

 

学生のひとりは証言する。「先生はFBIに恨みを持っていたようだ。」

 

でも、その学生、このテロリスト一味の女性(トランシーバーで連絡してた)に似てないかい?

て、ことは、マイケルのクラスに予め潜んでいたんだね。

下矢印

下矢印

 

これ、授業に出席してた学生。似てるよね。

 

マイケルの息子グラントは、真実を何も知らないまま、親戚に引き取られ、去っていく。

そして、隣人は静かに笑う・・・