突撃シリーズ②半端る
昨日は見事に美容室に行くというミッションを完遂した俺です。ミッションを成功させると実にすがすがしい。例えそれが美容室とか、特別大きなミッションでなかろうとも。
ミッションといえば、昨日は忘れてはいけない重大なミッションがあった。
隣人の家に夫婦ゲンカの原因を聞きに行くという難易度Aのミッションだ。
もうね、緊張しまくりましたよ。動悸、息切れに救心丸ですよ。
でもね、ラッキーなことに美容室から帰ってきたら、たまたま駐車場で、渦中の隣人に遭遇することが出来たんですよ。
このチャンスを逃す手はない。そう決心した俺は突撃インタビューを敢行しましたよ。
まずは、大人としての基本、挨拶です。
「こんにちわー。いい天気ですね。」
やばい、緊張のあまりいきなり出だしからしくじった。
全くいい天気ではない。湿気全開で蒸してるし、空はドンヨリ曇りまくってる。
しかし隣人もさすがは大人。俺の訳の分からん挨拶に付き合ってくれた。「ええ、そうですね。お出かけしてきたんですか?」とか返してくれたので、しばらくは世間話をして、チャンスを伺うことに。
世間話をしつつも、俺の頭の中は、どうやって本題に入ろうかとフル回転だった。
なんせ、突然の遭遇だ。まるで心の準備ってやつが出来ていない。
しかし、ジーニアスな俺は閃いた。
そうだ、俺はいつもギターやら、ベースやらを弾いている上に、コンポの音量もでかい。
とりあえず、その騒音問題について、お詫びをしようと思ったのだ。
「いやー。俺のウチ、いつもうるさいですよね。本当に申し訳ないですー。迷惑してるんじゃないかと思って…気になってたんですよー」
すると隣人、「いやー、ここのアパートは壁薄いですからね。それよりウチのほうこそ、いつもうるさくてすみませんねー。」
…計画通り…勝った!
あとは、喧嘩の原因を聞き出すのみ。ここまで来たらもはや楽勝。
「そういえば、今日の朝、なんか揉めてたみたいですけど、大丈夫ですか?なにかあったのかと心配してたんですよ。」
隣人「聞こえてしまいましたか…いやーご迷惑をおかけしてすみません。」
違う、違う、俺が求めているのはお詫びなどではない。むしろ全く迷惑だなんて思ってはいない。
何とか核心にせまらねば…このままでは、なあなあな世間話で終了してしまう。それはまずい。残された時間は少ないと判断。少々焦る。
俺「いえいえ、全然迷惑なんかじゃないですよー。ただ、だいぶ声を荒げていらっしゃったので、何かトラブルでもあったのかと心配で…」などと、偽善者っぷりを遺憾なく発揮することに。
すると隣人、ついに自白したのだ。
「ウチの女房のイビキがうるさくて最近全然寝れないんですよ。まったく…うるさいったらないですよ。」
はい?
奥さんのイビキが原因で、あんな大喧嘩したんかいアンタ。
奥さんのイビキよか、アンタの怒号のほうが遥かにうるさいわい。
あー…俺はなんちゅー下らないことに労力を費やしてしまったんだ。下らなすぎる。
やはり、夫婦ゲンカは犬も食わないとはよく言ったものだ。
昔の人は良いことを言うな。
もちろん俺も全く美味しくなかった。
むしろ山根になりそうなほどに不味かった。
夫婦ゲンカは食うものではない。
また俺は、ひとつ大人の階段をのぼった。
ミッションといえば、昨日は忘れてはいけない重大なミッションがあった。
隣人の家に夫婦ゲンカの原因を聞きに行くという難易度Aのミッションだ。
もうね、緊張しまくりましたよ。動悸、息切れに救心丸ですよ。
でもね、ラッキーなことに美容室から帰ってきたら、たまたま駐車場で、渦中の隣人に遭遇することが出来たんですよ。
このチャンスを逃す手はない。そう決心した俺は突撃インタビューを敢行しましたよ。
まずは、大人としての基本、挨拶です。
「こんにちわー。いい天気ですね。」
やばい、緊張のあまりいきなり出だしからしくじった。
全くいい天気ではない。湿気全開で蒸してるし、空はドンヨリ曇りまくってる。
しかし隣人もさすがは大人。俺の訳の分からん挨拶に付き合ってくれた。「ええ、そうですね。お出かけしてきたんですか?」とか返してくれたので、しばらくは世間話をして、チャンスを伺うことに。
世間話をしつつも、俺の頭の中は、どうやって本題に入ろうかとフル回転だった。
なんせ、突然の遭遇だ。まるで心の準備ってやつが出来ていない。
しかし、ジーニアスな俺は閃いた。
そうだ、俺はいつもギターやら、ベースやらを弾いている上に、コンポの音量もでかい。
とりあえず、その騒音問題について、お詫びをしようと思ったのだ。
「いやー。俺のウチ、いつもうるさいですよね。本当に申し訳ないですー。迷惑してるんじゃないかと思って…気になってたんですよー」
すると隣人、「いやー、ここのアパートは壁薄いですからね。それよりウチのほうこそ、いつもうるさくてすみませんねー。」
…計画通り…勝った!
あとは、喧嘩の原因を聞き出すのみ。ここまで来たらもはや楽勝。
「そういえば、今日の朝、なんか揉めてたみたいですけど、大丈夫ですか?なにかあったのかと心配してたんですよ。」
隣人「聞こえてしまいましたか…いやーご迷惑をおかけしてすみません。」
違う、違う、俺が求めているのはお詫びなどではない。むしろ全く迷惑だなんて思ってはいない。
何とか核心にせまらねば…このままでは、なあなあな世間話で終了してしまう。それはまずい。残された時間は少ないと判断。少々焦る。
俺「いえいえ、全然迷惑なんかじゃないですよー。ただ、だいぶ声を荒げていらっしゃったので、何かトラブルでもあったのかと心配で…」などと、偽善者っぷりを遺憾なく発揮することに。
すると隣人、ついに自白したのだ。
「ウチの女房のイビキがうるさくて最近全然寝れないんですよ。まったく…うるさいったらないですよ。」
はい?
奥さんのイビキが原因で、あんな大喧嘩したんかいアンタ。
奥さんのイビキよか、アンタの怒号のほうが遥かにうるさいわい。
あー…俺はなんちゅー下らないことに労力を費やしてしまったんだ。下らなすぎる。
やはり、夫婦ゲンカは犬も食わないとはよく言ったものだ。
昔の人は良いことを言うな。
もちろん俺も全く美味しくなかった。
むしろ山根になりそうなほどに不味かった。
夫婦ゲンカは食うものではない。
また俺は、ひとつ大人の階段をのぼった。