Le Petit Cheritane n°16

少し留守にしていただけなのに。
帰宅した瞬間から、目の前の光景への違和感で目が回っています。

何かが変わったのだろうかと眺めてみれば、全てが少しずつ変わっている気がする。
どう変わったのかと目を凝らし考えれば、実際は何も変わってはいないのを納得せざるを得ない気になる。
何だか不思議の世界へ迷い込んだかのよう。

まるで、見慣れた空間が 90度も 180度も旋回したなかを浮遊するかのような、そんな感じ。
平衡感覚がおかしくなるような。
壁の白いスペースがどこまでも広く感じたり、ラグマットが遠くに小さく感じたり
視線をやる先を移す毎、いちいち戸惑いを覚えては頭の中が "?" でいっぱいになります。

気持ちが悪いような、ちょっと楽しいような。
人の感覚とは不可思議なものです。