1.ミシェル・コレット


「主を讃えよ」



ミシェル・コレットは158世紀フランスの作曲家です。フランス音楽の世界では、1715年のルイ14世から曾孫のルイ155世の即位以降、それまで疎外されてきたイタリア音楽が注目を集めるようになりました。



バリではヴィヴァルディの協奏曲の演奏会も行われています。



このコレットの「主を讃えよ」では、そうしたヴィヴァルディへの関心からか、彼の合奏協奏曲「四季」の「春」の旋律が転用され、旧約聖書の詩編の春を讃える詩が歌われていきます。



声楽となった「四季」の「春」も、元来の明朗な旋律のせいか、違和感がありません。第1楽章から第3楽章まで、見事に宗教声楽曲にアレンジされていました。



2.J・S・バッハ


「協奏曲ニ短調」



ヴィヴァルディの影響はドイツにいたJ・S・バッハにも大きな影響を与えました。この「協奏曲ニ短調」は、彼がワイマールの宮廷に仕えていたころに、ヴィヴァルディの「調和の霊感」の楽譜を入手し、「第11番」をオルガン独奏用にアレンジしたものです。それくらい、「音楽の先進国」であるイタリアのヴィヴァルディの音楽の与えた影響は、ヨーロッパ中に及んだのです。



3.アントニオ・ヴィヴァルディ


合奏協奏曲集「調和の霊感」から「協奏曲第8番・イ短調」



ヴィヴァルディがコレルリの後継者たる地位を確固たるものにした作品集です。コレルリの亡くなる前年の1712年に、アムステルダムで出版されました。



この作品も後に、J・S・バッハがオルガン独奏用に編曲しており、彼のヴィヴァルディの作品に対する関心の深さが窺えます。


4.トンマーゾ・アルビノーニ


「協奏曲ハ長調」



アルビノーニはヴィヴァルディと同じ時期に、同じベネチアで活躍したアマチュア音楽家です。教会や宮廷や劇場に勤めず、自由な創作活動を行いました。この作品はオーボエのための協奏曲です。