Lowden S32 / 66万円 /弦高2.5mm
・飽きのこないシンプルイズベストなギター。
・まるでクラシックギターのようなルックス。
ひょうたんの形をしていてかわいい。
よく見ると透明のピックガードがついている。
指板にはポジションマークもない質素な外観。
・トップはスプルース、サイドバックはローズウッドなので材は私の000-28と同じ。
トップは厚めに作られているらしい。
サイドバックは艶消しのような感じ。木目は大変美しく質の高さを感じる。
・ボディサイズもほぼ000-28と同じ。抱えやすくおさまりがよい。
・ジャリィーーンと鳴らしたときの音は、000-28と比べてローズウッド特有のゴージャスさが感じられなかった。もう少し派手で主張する音の方が私は好み。
・指弾きした印象としては000-28が元気な声ですぐ反応してくれるのに対して、本機はお上品に微笑んで返してくれるような感じ。
・弾きやすさは000-28とどっこいどっこい。
・総評:私の琴線に触れるギターだったかでいうと答えはNo。
しかしギターどうこうではなく、その深遠さに私自身が気付けていない感がある。
もう少し私の円熟さが増して、ギターの侘び寂びが分かってきたら評価が変わってきそう。
MATON 75th Anniv.D.EDITION / 55万円
・トップのサンバーストの薄い茶色の色合いがかなり良い。
・ネットで画像を眺めてたときは「ヘッドのダイアモンドって変かな」と思っていたが、実物を見ると全く主張してなくてワンポイントとして全然アリ。
・欲をいうとポジションマークが丸じゃなくてスノーフレークとかだとさらに良かったが、見た目はかなり好み。
・生音は生ギターの000-28と比べると鳴りが弱いのは想定していたが、ちょっと許容できない程の格差を感じた。
ブラックウッドをはじめて弾いたが、中域が持ち上がってて硬めの音の印象。ローズウッドの方が低音、高音が出ていてドラマチックな演奏はこちらの方が向いてそう。
このあたりは完全に好みだが私はローズウッドの音が好きなんだと再認識できた。
・弾きやすさはいうことなし。
ナット幅は広く、ネックは薄く、弦高はかなり低い。
・総評:私の琴線に触れるギターだったかでいうと答えはNo。
ブラックウッドの音質の好みが私とは合わなかった。
でも見た目の良さはかなり良く、特にトップは惚れ惚れする。ギターが飾ってあって「思わず弾きたくなる」ギターはいいギター。
MATON (メイトン) EM100C-808/Messiah / 50万円 / 2.0mm
今回の試奏の旅の大本命ギター。
・ヘッド:漆黒のキーホール形状にロゴ、金ペグ、すごく良い。
・指板:スノーフレークインレイがオシャレで好き。
・サイドバックの茶色のバインディングがカッコ良い。
・全体的に高級感があってさすがMatonのフラッグシップモデル。
・しいていうとトップの色が白っぽくて好みではない。
でもピックガードを取ったらこの白さもオシャレに感じるのかも。
それと年月と共にトップの色は変わってくるのでゆくゆく好みの色になっていくかも。
・生音の良さは000-28と比べて許容できるか、できないか悩むな、という感じ。音色のゴージャスさは悪くない。一方箱の振動は箱鳴り感がだいぶ抑えられてる印象。(ピックアップがついてるので仕方ないけど)
・ラインを通した音は評判通り良い感じ。
・弾きやすさはいうことなし。
ナット幅は広く、ネックは薄く、弦高は2.0mmなのでかなり低い。もう少し下げられるとのこと。
・総評:今すぐ欲しい!というレベルではなかったが、すごく気になる。もう一回試奏して見極めたい。
購入に踏み切れなかったのはトップの色合いがイマイチなのと、000-28比較における生音に大きく劣ること、そして弾きやすさは000-28と比べて良いの間違いないけど、感動レベルの違いではなかったため。
弾きやすさについて備忘のためだらだらと書いてみる。
指の負担は軽減するので長時間の演奏に耐えれるようになりそうなのはGOOD。
しかしできなかった難しい演奏ができたり、押さえにくいコードで良い音が鳴らせる、といった自分の演奏プレイを底上げするかでいうと、ほんのちょっぴり期待できるかな?レベル。
000-28はギター全体でいうとソロギター向きなのでそこまでの差異はなく、手持ちの000-28の弦高をもう少し攻めたセッティングにすればその差異はさらに埋まっていきそう。
(ギターの作りの問題により6弦側で、Martinは2.1mmまでしか落とせないのに対して、Matonは1.6mmまで落とせるので、セットアップを突き詰めていくとMatonに軍配が上がるのは間違いない)
ただ今日は時間のない中での試奏だったので、落ち着いて見極められなかった。
また時間のある別の日にMessiahは再試奏する予定。
ギター探しの旅は終わらない。