昨日、あまりに悲しいニュースが飛び込んできました

「ドラゴンボール」漫画家、鳥山 明先生の訃報でした。

 

突然のことで驚き、暫くは言葉が見つからず呆然としていました

だって、早すぎやしませんか?
まだまだ新しい仕事が待っていたのではないでしょうか!
しかも鳥山先生の作品を待っていたのは、日本だけではなく世界中なのです
本当に悲しく残念でならず涙が溢れてきました


世界的な作品「ドラゴンボール」はもちろん誰もが知る名作ですが

いうまでもなく私にとっても特別な作品なのです

 

夢見る新人だった遠い日、TVアニメで「アラレちゃん」の後の新番組「ドラゴンボール」の主題歌コンペがあるから出してみたら?と、レコード会社のディレクターさんと音楽出版社の方と、ありがたいことに両方の関係者様からお声がけいただき、ダメもとで提出した「魔訶不思議アドベンチャー!」が決まったことで、私は本格的に作詞家になれたからです

実は、あの歌詞は提出した時、別のタイトルでした

「かっとびアドベンチャー」or「ぶっちぎりアドベンチャー」(2つのワードで出してみました)
この前、その話をしたら「そうだっけ、かっとび、それもよかったねぇ!」ととてもお世話になった音楽系関係者様に言っていただいたのですが、当時、アニメの関係者様から、アドベンチャーの前の頭のワードだけ、別の案も考えてみたらと言われてめちゃくちゃたくさん考え、魔訶不思議に決まったという経緯がありました

で、面白くしようと、マカフシギの「ま」は魔法の「ま」にしたわけです

 


 

今でも、あの日、資料としていただいた、当時まだ2巻か3巻しか出ていなかった原作のコミックスを手に自由が丘(目黒区)のカフェに行って読みふけり、読み終えた途端にノートに歌詞を書き出した時のことを鮮明に覚えています
(このエピソードは何度も話していますが、まだ知らない方にも知っていただきたく書きます😅)
 

ちなみに楽曲制作は、今はほとんど曲先行ですが、あの曲は歌詞コンペが先に行われ歌詞が決定してから、たくさんの作曲家が歌詞に曲をつけるコンペが行われました

 

そしてコンペに通ったとご連絡をいただき驚き喜び、後日、当時は新宿区河田町にあったフジテレビで行われた会議へと伺ったのですが、テレビ局の駐車場の近くで突如立ち止まり、なぜか「でも、直しを入れてる途中でやっぱりこれじゃダメって言われたらどうしよう?」などと、いわれのない不安に駆られました それだけコンペに受かったことは当時の私にとって大きな出来事だったんですね

 

そんな大コンペにおいて、私の書いた歌詞の中でも「この世はでっかい宝島」というフレーズが、関係者の皆様全員が気に入ってくださったバワーワードだったとのことでした

また、いっとー、というのもノリがよく印象に残ったと伺いました(一等という意味です)

 

もう一曲、提出した作品があり「疾風チャレンジャー」という歌詞でしたが、フジテレビのプロデューサーさんには、こちらも良かったと言っていただいた記憶があります(でも似てますよね😅 エンディング用にもっと可愛いのを書いてみれば良かったんですが…)

 

鳥山先生がどうおっしゃったのかは伺っていないのですが、気に入ってくださったからこそ決まったのだと思います…🥹

そんな鳥山先生とは、一度、初期の頃に多分東映アニメかフジテレビかが企画した(と思われますが、記憶が定かではありません 違っていたらごめんなさい…)パーティでご挨拶させていただきましたが、その時の優しい笑顔は忘れられません…

そして毎週、オープニングもアニメも楽しみに見ていた「ドラゴンボール」は、いつの間にか日本全国から世界中へ…



そして「ドラゴンボール」のキャラソンを色々書かせていただき、その後「ドラゴンボールZ」がゲームになった時はバトル系のゲーム主題歌をたくさん担当させていただき、ゲームキャラソンも。
TVアニメ「ドラゴンボールZ」でもキャラソンを少し書いたのですが、それからだいぶ経ってからのTVアニメ「ドラゴンボール改」ではエンディング主題歌「Yeah! Break!Care!Break!」(ヤブレカブレ)と、そのキャラソンの作詞を担当しました
 

そう、時は流れ、悟空は大人になり戦って強くなり、私たちも年を重ねながら忙しい日々を送るうちに、気づけば、鳥山 明先生の手による「ドラゴンボール」は世界的人気の巨大な作品になっていたのでした…

そして世界中で、鳥山先生からの贈り物を受け取った子供達が、宝物を手に大人になっていきましたが

今もなお、少年たちの心に宝物は届き続けています
 

「ドラゴンボール」も「Dr.スランプ アラレちゃん」もこうして今もここにあって、永遠に冒険は続いて行くことでしょう!

 

世界に誇る日本の偉大なクリエイター 鳥山 明先生のご冥福をお祈り申し上げます
そして心からの尊敬と哀悼、永遠の感謝を捧げます。

本当に本当にありがとうございました。

 

 

(画像はネットから、動画はYouTubeからお借りしました)