4/22リリースしました!
アイドルマスターシンデレラガールズ(藤原肇(cv:鈴木みのり)
「あらかねの器」作詞を担当させて頂きました。
「あらかねの」は「土」にかかる枕詞です。
陶芸家でもある藤原肇のキャラクターに基づき「和」にこだわって、陶芸にもまつわる色々な枕詞、古語などを調べてやっとこれに行き着きましたが、いかがでしょうか?
さて、制作に関してですが、最初、椎名豪さんのデモ音源を聴かせていただいた瞬間、スケールの大きさと美しさに感動&驚愕。
(アレンジしたらさらに贅沢に、大作とも呼ぶべき楽曲になっていました)
そんな椎名さんと組んだのは15年前、私がアイマスに最初に提供させていただいた「蒼い鳥」「太陽のジェラシー」が初でした。
この2曲は、アイマスシリーズで初のキャラクターソングだったと思います。
なので、もちろんそれはアーケードゲームがこれから始まるという草創期のこと。
きっかけは、当時面識のなかった椎名さんから知人を通じてオファーいただいたからでした。
そしてその後も椎名さんと組ませていただきましたが、どの曲も素晴らしい曲で、ドラマティックな世界観がはっきりしていたので悩んだことはありませんでした。実はこの曲が今までで一番悩んだと思います。
というのも肇というキャラは、陶芸家でありアイドルでもあるからです。
備前焼の器作りに悩む肇。その苦悩が、アイドルとして別の世界を知ったことで内面が変わり視野が広がり、陶芸家としても成長して、やっと納得いく作品を仕上げていくことで変わっていく、そんな過程。
また一方でアイドルとしても活躍してその世界でも自己実現して、多くの人に喜びや感謝を感じている。
その両方をうまくリンクさせながら肇の心の内面を描かなくてはと思ったので、例えば恋の喜びや失恋の悲しみを描くのとは違って、複雑さがありました。
備前焼には派手さがないけれど、焼き上がった時、ふととても小さな星にも見えるものが浮かぶこともある。実際にスタジオでP様に見せていただいた備前焼きは、華やかではないけれどとても深みのある、独特の美しさがあるものでした。そのあたりが肇の魅力にも通じるのかもしれません。
さらに、この曲のスケール感、素晴らしさも活かさなくてはならないと、何度も書き直し、やっと仕上がった時は達成感がありました。
肇が器を仕上げた時の達成感と同じかどうかはわからないけど、そんな苦しみを、結果的に肇と分かち合えたのかな、と思っています。
なので、最終的にP様からのOKが出て、仕上げた後のレコーディング現場はとても楽しかったです。
久々に椎名さんともお会いできたのも嬉しく、鈴木みのりさんがとても綺麗な声の上、歌唱力、表現力のある方なのでそれも幸せでした。
ジャケットも衣装が和のテイストで、ろくろを表すものと星が描かれているのが陶芸とアイドルを表して雅で美しく素敵ですよね。優しい表情もとても可愛い❤️です。
今、大変な状況の時ですが、そんな時、家でプロデューサーの皆さんにこの歌を何度も聴いて頂ければ、こんな幸せなことはありません。
この騒動が終息して、ライブで皆様と一緒にこの歌を聴ける機会があることを信じて待っています。
THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 056 藤原肇
1 あらかねの器 / 作詞:森由里子 作曲・編曲:椎名豪
歌:藤原肇(CV:鈴木みのり)
2 ドラマ「もーっと目指せ!シンデレラNo.1! -藤原肇編-」
3 あらかねの器 オリジナル・カラオケ
4 ボーナス・トラック