空間のあるじ
尾上幸子(演・Uncredit)
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おおざっぱでもないあらすじ(田村正蔵監督/御手俊治脚本)
板野博士が蘇生させたミイラは、無意味に無差別殺人を繰り返していたが、遂に警視庁の麻酔弾に倒れた。
東都大学病院に収容し、今後の処遇が有識者によって検討され、処刑が決定された。
…のだが…。
蘇生からミイラを追って来た野々宮は小泉博士から決定を聞いて残念がる。
汀たちも最期の別れということで、研究室に向かう。
厳重警戒の研究室にミイラは黙って横たわっている。
が、太郎はまばたきに気づいた。
ミイラは怯える面々の前で首を振る。
ミイラは拘束を引きちぎり、起き上がった。
気絶する汀を案じるうちに、ミイラはひょこひょこ研究室から飛び出していった。
汀を太郎に言づけ、野々宮はミイラを追う。
野々宮の第一声で、今井刑事率いる警官隊は捜索に散る。
ミイラは庭に出て、階段の影に身を潜めて捜索隊をやり過ごす。
広い庭、どこを探してよいものやら…。
単独行動の野々宮が探しあぐねている頃…。
ミイラは送迎車の運転手に目をつけた。
運転手の隙を突き、背後から取り押さえる。
送迎車の運転席に逃げ込む運転手を追って、ミイラも送迎車に乗り込む。
一方、汀を案じて研究室に戻った博士は愕然とする。
予定より1日以上早く麻酔が切れてしまおうとは…。
しかも拘束バンドの金具までも引きちぎってしまおうとは。
一方のミイラは、運転手を威嚇して送迎車を発車させる。
急発進に反応した警官は、車内のミイラに気が付いた。
正面からまんまと逃走成功。
だが…
運転手は車内でミイラの異変に気が付いた。
何事もないのに、ミイラは喉を押さえて呻き声を上げる。
運転手はミイラの気配を探りながら送迎車を走らせる。
脱出のチャンスはきっと訪れるはずだ…。

逃走手段は割れている、送迎車は緊急手配された。
野々宮は草野笠原両刑事に同行してパトカーに同乗して出発する。
緊急手配通告直後、第二京浜前の派出所では、赤信号を突破する送迎車を目視した。
全パトカーに多摩川大橋方面への逃走情報が通知された。
無線を受けた刑事や野々宮たちは、自らの手でミイラを捕らえようと決意する。
先の逮捕と引き換えに病院送りとなった青井警部の悪い予感が的中してしまったことになる。
二度とミイラに人殺しなんかさせられない。
一方の送迎車…
ミイラは胸を押さえて肩で息をする。
運転手は頃合と見て、第二京浜を大きく逸れる。
近所迷惑な喜多見の街中に乗り付ける。
急停止して飛び降りるや、一目散に駆け出した。
無人となった送迎車からミイラはよろよろ降り立って状況確認。
かって知ったる喜多見に舞い戻ったことになる。
運転手が電話ボックスに駆け込むまでのうちに、ミイラは姿をくらませる。
指令を受けた草野車は喜多見にとんぼ返り。
一番乗りの草野は、運転手を同行させて送迎車を検分する。
命からがら逃げるのが精一杯だった運転手、ミイラの行先は眼中になかった。
アバウトな方角は指し示すものの、果たしてどうやら…。
虱潰しに調べしかない野々宮は進言する。
喜多見全町…どんだけ警官隊が必要なのやら…。
難色を示す刑事連だが、運転手は好都合な情報を流す。
ミイラは相当弱っていた様子、遠くへは逃げられそうもないと運転手は予測する。
ヤク中患者の禁断症状によく似た苦しみようだったと言う。
いやあなた病院勤務だけど医者じゃないでしょ…。
野々宮はしばし考え、蘇生直後に隠れていた洞穴に向かったと推測する。
洞穴は喜多見から目と鼻の先。
ミイラの蘇生薬が切れかけて禁断症状に陥っていると野々宮は想像した。
その蘇生薬のフラスコだが、警察が押収して博士に預けてある。
最初の捕物の際に応戦していたミイラは、すでに押収されていることを知らない。
刑事たちは納得し、捕獲隊の到着を待つ。
そうと知らないミイラは、黙々と林の中を洞穴に向かう。
付近を警戒しながら洞穴へ。
確かに洞穴の壁に埋めた…のだが
いくら掘り返しても、すでに抜き取られたフラスコが出てくるはずもなかった。
その間に、捕獲隊は洞穴の入口に到達していた。
銃を抜いて迫る捕獲隊の気配はようやくミイラも察した。
ミイラは不死身、堂々と洞穴を抜けて出る。
準備万端だったはずの捕獲隊、ミイラを目視するなり…散開した。
遠巻きにミイラを取り囲む。
…いや洞穴を出てきた途端にガス弾の飽和攻撃が正攻法でしょうが。
一気に包囲網を詰めて一斉射撃開始。
命中すれど命中すれど、すでに死んでいる者は死にようがない。
笠原は催涙弾投擲を命じるが、増援隊が届けるまでストックがないという。
最も有効な武器の有無を確認しないで追ってきちゃいましたか…。
取り合えず、野々宮は目を狙うように助言する。
結局、有効打ゼロのまんま、捕獲隊はミイラに振り切られた。
ミイラは再び街に下りて来る…。

野々宮や草野たちはミイラを街の中まで追いかける。
その姿を見た住人達は、事態を察して声を上げて逃げ惑う。
町を駆け回る警官の姿やミイラ騒動を聞きつけた住民達は、家に閉じこもって鍵を閉める。
やがて街角から人影が消えた。
笠原に同行した野々宮は、警官隊とミイラが鉢合わせしない状況から鑑みて潜伏を疑う。
別行動の草野は、結局虱潰しを警官隊に命じる。
…という緊迫した外の様子に気づかなかったのが尾上家…。
尾上氏は幸子を抱いて外を伺ったのだが、全町引き篭もりはほぼ完了していた。
何も目撃できなかった尾上氏は、奥方の疑問に答えないままお紅茶の席に戻る。
結局、臨時ニュースの情報を超えるものを尾上氏は見つけられなかった。
…のだが、幸子は真正面から見てしまった。
尾上邸にミイラ侵入済み!
尾上氏は賊に啖呵を切るが、ミイラは悠々と歩み寄る。
尾上氏はミイラと察したものの、果敢に飛びかかって一撃に殴り返される。
ひっくり返った尾上氏を案じて、奥方と幸子が駆け寄る。
うっかりミイラの前を横切った幸子は、軽々とミイラに抱えられた。
尾上氏はミイラに飛びついたものの、あっさりと突き飛ばされる。
泣き叫ぶ幸子を抱えたまま、ミイラは悠然と2階に上がっていく。
追いすがる尾上氏だが、奥方はしがみついて思いとどまらせる。
奥方は通報を思い立ち、尾上氏は飛び出そうとする。
だが、奥方は瞬時に手のひらを返す。
警官隊が踏み込めば、ミイラが逆上して幸子を亡き者にしかねない。
無差別殺人の前科があるのは尾上氏も承知のこと。
尾上氏も思いとどまった。
一方、増援隊は街の封鎖を完了していた。
草野たちは潜伏を確信した。
今度こそ催涙弾もあるし、逃がさない。
とは言うものの、草野は青井が戦線離脱していることが不安でならなかった。
家宅捜索に乗り出すと共に、外出禁止の広報に踏み切った。
広報は通報を求めるが、通報したい尾上家では通報できずにいた。
ベッドルームに立てこもったミイラは、ベッドに幸子を放置して苦悶していた。
下から2階を伺う尾上氏と奥方は、幸子を救い出す方策を考えあぐねていた。
通り過ぎる広報を耳にした尾上氏は、ドスを抜いて乗り込もうとする。
奥方はドスに取りすがって引き止める。
そんなわけで膠着状態。
一方、2階まで上がってきた夫婦は、ミイラの苦しみようを目の当たりにする。
隙ができたら突入…と奥方は尾上氏を煽る。
ミイラが背を向けてうつむく隙に、尾上氏はベッドルームに忍び込む。
尾上氏は幸子を呼ぶ。
すくんだ幸子は尾上氏の思惑に反して身動きできない。
呼んでる暇があったら抱いて持って行きなさい。
その頃、外では、野々宮が通報できない状況を予感していた。
まさにその通り。
結局、振り向いたミイラに気圧されて、尾上氏は引き下がった。
万策尽きた尾上氏は、ようやく通報を決意する。
奥方は食い下がるが、何もアイデアが浮かばない。
尾上氏は意を決して飛び出した。
が、近くの辻に警官隊の姿はない。
尾上氏は警察を探して駆け回る。
ちょうど野々宮と笠原に鉢合わせした。
笠原の手帳を見て、尾上氏はようやく落ち着いた。
「実は…(車到着…
小泉博士の到着とあって、野々宮と笠原は尾上氏を放置する。
博士はフラスコを持ってきた。
蘇生が回復して人間に近づけば、ミイラの理性も戻るかもしれないと博士は考えた。
なるほど、野々宮は博士を安全地帯に招く。
笠原は聞き耳を立てていた尾上氏に帰宅を促す。
いや用件は聞きましょうよ。
もう何も言えなくなった尾上氏を放置し、野々宮と笠原は去った。
残るは博士のみ。
尾上氏は博士の背後からフラスコをもぎ取る。
騒ぎに気づいた警官隊に追われながら、尾上氏は家に走る。
ちょっとした気遣い不足から大騒動、野々宮と笠原は呆然とする。
尾上氏、果たして幸子を救出できますかどうか…次回に続く。


空間の詳細
捕獲シーンで空間発動。ミイラに捕まってから2階に上がるまで、ミイラの腋に抱えられてじたばたしながらスカートの中の白いもこもこがいろんな方向から丸見えになっている。。

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あるじのその他の分布地
キャストテロップがレギュラー用の1枚しかないので、結局名前は公開されなかった。