空間のあるじ
五条ルリ(演・島田裕理)
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おおざっぱでもないあらすじ(上野英隆監督/高久進脚本)
ある洋館での出来事…。
五条家の娘ルリはトランプ占いに興じていた。
出たカードはスペードクイーン。
ふと何かの不気味な気配を感じた。
車椅子を使って部屋を飛び出そうと扉を開く。
その隙間から烏が飛び立っていた。
「烏は地獄からの使者、そして死の前触れ」と女の声がする。
何者か問うルリに、声の主はスペードクイーンを名乗る。
死の国へ迎えに来たという声に、ルリは顔を伏せる。
スペードクイーンは明日までにルリが死ぬことを予告する。
高笑いの中、ルリは窓からトランプを投げ捨てる。
ルリはペンダントから10-34!
ナミがコールを傍受した。
一部始終をルリは報告したが、急に交信が途絶えた。
叔母の冬子が部屋に入ってきた。
冬子は通信機を取り上げる。
心臓の弱いルリはおとなしく寝ているべき…
と正論ではあるが、かなり冷徹な言い草。
ルリは烏とクイーンの話をするが、当然ながら冬子は相手にしない。
冷たく突き放した。
一方、ナミはルリの境遇を毛利に伝える。
両親は死別、ルリ本人も心臓が弱い。
叔母夫婦が最近になって病院から引き取ったという。
毛利はルリの話を気にする。
ということで、一平と三郎は確認に向かった。

ルリは車椅子で移動できる階段の際まで出てきた。
1階では仕事に忙しい叔父と、叔父のことなんか気にしてない冷たい冬子の会話。
ルリは情のある方に2階から声をかける。
これでルリの味方はいなくなった。
自覚している冬子は1階からルリに嫌味たっぷりぶつける。
もちろん無線機を返すよう頼んでも、一顧だにしない。
ルリが部屋に戻ると、捨てたはずのトランプが戻っていた。
めくってみると、いきなりスペードクイーン。
明日の朝の死を予告する。
ルリは耳をふさいだ。
そんな折に一平と三郎が五条家に到着した。
玄関からご挨拶。
冬子が追い返す気満々で現れる。
お見舞い名目であがりこもうとする一平を押し返し、面会謝絶を告げる。
そこを何とか食い下がる一平に、冬子は口笛を吹く。
口笛に呼ばれたシェパードがけたたましく吠え立てる。
負け犬2頭、脱兎のごとく退散…。
ガキの使い達は、五条家の異様な雰囲気を毛利に報告する。
何か陰気で、いやな予感がする。
何とか潜り込む方法はないものか…。
とりあえず、2人は内偵はしてきたようで、噂をキャッチしていた。
五条家はお手伝いさんの求人を出しているのに、誰も彼も気味悪がって辞めてくという。
ということで、三郎はナミを指名する。
えーっとごねては見たものの、毛利先生からコマンドされたら腹が据わる。
そんなわけで、ナミはお手伝いさんに志願した。

あけぼの家政婦会からの紹介状を、冬子は電話で確認する。
いきなりの疑い深さだが、それは毛利研の名義借り。
一平は家政婦会に乗り込み、電話をひったくって冬子をだます。
受話器を奪われた受付の婆さんはかんかんだが、三郎が一平の全財産を謙譲して買収成功。
そんなわけで、ナミの偽装は成功した。
冬子はルリの部屋にナミを案内して去った。
コードネーム白雪姫とルリの初顔合わせ。
あいさつの直後、ナミは床にばら撒かれたトランプに気づく。
例のスペードクイーンを手に取る。
どんぴしゃりのタイミングで冬子が入ってくる。
余計な口出し無用を言いつける。
一方、毛利研では、先生の調査で意外なことが判明した。
ルリは両親の遺産として土地屋敷5億円相当を相続している。
ルリが死ねば、遺産は冬子の手に渡る。
叔父のいない今こそ、冬子がルリを殺せる絶好のチャンスだ。
状況証拠は完璧だが、警察が踏み込める段階ではない。
先生も頭を悩ませる。

夜が更けて、予告の朝が迫ってくる。
冬子はディナーの席でも食が進まない。
冬子はナミを呼んで、ルリを退出させた。
部屋まで戻ったルリは、ナミに朝までの同席を頼み込む。
ナミはディナーの片づけを終えたら一緒にいることを約束する。
一方、冬子は自室でトランプを切る。
ひっくり返した1枚目はスペードクイーン。
連動して烏がルリの部屋に飛び込み、勝手にスペードクイーンが表になる。
悲鳴の中、暗転…。
ルリがろうそくに火をともすと、クイーンのカードが宙に舞う。
クイーンはまたも死亡予告。
ミラーマンが現れそうな光の中から、謎の女が現れる。
女に迫られたルリが助けを呼ぶ。
がちゃ・・がちゃがちゃ
CM中に駆けつけたナミに、ルリは一部始終を話す。
確かに、暗闇の中で烏が舞っている。
ナミは闇の中で烏を追った。
烏は部屋に入っていく。
冬子の部屋だった。
寝起きということになっている冬子に簡単な状況説明。
寝起きとは思えない俊敏さで、冬子はルリの部屋に向かう。
その隙に、ナミは部屋を観察する。
ベッドの下に押し込まれたクイーンの装束…。
ああやっぱりね。
駆けつけた冬子を恐れて、ルリは錯乱する。
冬子が引き上げられないうちにナミが飛び込み、ルリを抱き上げた。
冬子は苦々しげに立ち去る。
冬子が去り、ルリを寝かせたナミは毛利研に通信する。
警察と医者への連絡を引き受けた先生、10-4…あれ?

ナミはクイーンの衣装を手に冬子を問い詰める。
冬子いわく、睡眠薬なしで寝られないたちなので、睡眠薬でぐっすり…とシラを切る。
冬子はあっさりと財産目当ての殺人未遂を疑われていることに気づいて口走る。
やがてパトカーのサイレンが近づいてきた。
警察は否認する参考人を連行した。
これでめでたし…なわけがない、尺がまだ4分の1残ってる。

医師は冬子に強心剤を摂取したが、これ以上のショックが加われば命の保障ができないという。
ナミは一晩の看病を命じられる。
容疑者は警察へ…何の心配もないはずだ。
なのにこの尺余り…何かある。
やはり、ルリの枕元で烏が鳴く。
悲鳴で駆けつけたナミの前で、クイーンのカードが浮く。
ナミがライトをつけてみたが、異常は見当たらない。
ルリが発作で昏倒している。
ナミは1階に下りて電話をかける。
電話線が切られていた。
無線機も作動しない。
玄関を開ければ、主を奪われたシェパードが迫ってくる。
頼りになるのは叔父だけだ。
ナミはルリに叔父の行き先を聞こうと2階に上がる。
朦朧としたルリを揺り起こしているうちに、部屋の扉が開く。
スペードクイーンが入ってきた。
クイーンは短剣を抜く。
ナミは縫いぐるみを投げつけて抵抗する。
部屋を飛び出したナミをクイーンが追う。
階段を下りる途中で暗転。
正面の扉にもクイーンが浮かぶ。
しかし、すぐにライトアップして扉のクイーンが消えた。
毛利先生が待ち受けていた。
消えたクイーンは先生の映写機が写した虚像だった。
ならいったい誰が…。
踊り場のクイーンを見上げる。
先生は地下室でルリの部屋を監視したモニターテレビを見つけたという。
クイーンの声もクイーンの幻影も地下室から流していた。
先生はクイーンに変装を解くよう命じる。
となると…容疑者は…叔父だった。
普段からルリに冷酷だった冬子に罪を押し着せるのは簡単だ。
先生はそれを見越して、冬子を警察に連れ去らせた。
油断して最後の仕上げの邪魔立てがないだろう…と思ったのが運の尽きだ。
旅行も偽装…裏口から地下室に潜り込んで、仲間に手引きさせていた。
仲間を先生にけしかけ、逃走を図る。
先生とナミは振り切られた。
犯罪者よりもルリの命が緊急だ、救急車を呼ぶ。
もちろん、外では岩城が犯罪者を待ち伏せていた。
たった1人で3人を叩き伏せた。

冤罪が晴れた冬子がルリを迎える。
ギクシャクした2人の仲も打ち解けたようだ。
帰還したナミの前で、毛利研の面々はトランプに興じる。
もうトランプはこりごり、ナミはスペードクイーンを投げ捨てた。

空間の詳細
冬子誤認逮捕のきっかけになった襲撃シーンで空間発動。ナミの姫抱っこでベッドに寝かされるカットで、後ろの富士山頂が見えている。麓の方がフィルムの下に見切れているのが至極残念。一般的には、右の方に前かがみで突き出されたナミの裾が気になるところだが、ここの性癖では左側に視線を移すべし。冬子から引っぺがして連れ去るシーンでは、スカートがたくし上がっているものの、スリップが丸見えになっている。だがそれでも、白いものの裾は少しだけ見えている。
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あるじのその他の分布地
Gメン75の出演歴が確認できる。特撮出演は確認できなかった。