こんにちは!

立川水曜クラス講師のナナコです。


今回は、昭和を代表する日本の風景画家・東山魁夷に関する授業をおこないました!




  ​はじめに


まずは、皆さんに東山魁夷の生涯や作品に触れてもらいました。




東山魁夷の有名な作品「緑響く」の他に、

戦後に東山魁夷が描いた代表作「道」や「残照」の解説もおこないました。


この解説を聞き、「戦争なんてなくなればいいのに」「道がその先も続いているような絵だなぁ」と生徒さんそれぞれの深い感想・コメントが聞けました。素晴らしい😢✨



  ​青の画家


東山魁夷の基本的な紹介を終えたら、次に「青の画家」として知られる魁夷の作品も紹介していきました。



見ての通り、青でもいろんな種類の青が作品の中に沢山含まれていますよね。とても美しいですね!


それでは今回、

皆さんには、東山魁夷のような「青の画家」になってもらいます!



青でもこんなにたくさんの青がありますね。

今回は様々な青の絵具を使って描いてきましょう💙



  ​制作


まずは下描きからスタート。


慎重にじっくり観察して描く子もいれば、スピーディーに、感覚的に形を捉える子も。いろんな生徒さんのアートスタイルが見れてとても楽しいです。




次にお待ちかねの楽しい着彩にはいります!



同じ青でも、鮮やかな青、渋い青、暗い青、明るい青、たくさんありますよね。


ここの色はどれくらいの青になるんだろうと迷う声が最初はありました。


そんなときは

「隣同士」の色と比べてみましょう!


この山は、手前の湖の青よりちょっと濃い感じがしない?と尋ねてみると、「あ!ほんとだ!この色だ!」と直ぐに濃い青の絵具を選んでくれました。素晴らしいです!





  なぜ「青」の絵具?


今回の授業目的は、青でも沢山のバリエーションの青が存在するんだよ!という気づきの他にも、ものをよく観察・比較し、作品の中の濃淡をどう表現していくか?という考え方にも焦点を当てました。


・・・一見難しく聞こえるかもしれませんが、これは今後絵を描いていくなかで、かなり重要なポイントになります!


例えば、たくさんの色を使っても、画面全体が濃かったり、薄いトーンだけだったりとなるとなんだかぼんやりした絵やメリハリがない絵になってしまいすよね💦


はじめは、選択できる色がたくさんありすぎると、「色」のほうについ気を取られてしまい、「濃淡・コントラスト」が置いていかれてしまいがちです。


そのため今回は、あえて「青」の絵具を限定的に使って、生徒の皆さんにコントラスト(濃淡)のある作品を目指してもらいました!



それでは、今回皆さんには「青の画家」になってもらったわけですが・・・

どんな絵が完成したか見ていきましょう!!



  完成



こちらは、東山魁夷の作品「夕星」からインスパイアされた作品。4本の木、湖に映り込む山の濃淡がしっかりアクセントになっていて、美しい作品に仕上がりました!夜空のラベンダーのようなブルーと散りばめられた星々がとってもキレイです💫夢のような美しい作品に仕上がりましたね




こちらは、魁夷の作品「年暮る」からインスパイアされた作品。手前の暗めの木々や建物に対し、遠くなるにつれ明るくなってくる風景のコントラストがとても上手に表現できていて素晴らしいです。雪の音が聞こえてきそうな、どこか切なく、ロマンチックな作品です💙✨




こちらは、魁夷の作品「二つの月」からインスパイアされた作品。湖に反射する月が美しくも迫力満点に表現されています!!似たような明度の中にも緑寄りの青や、瑠璃色のような青など、様々な青を使いこなしていて素晴らしいです!また、画面上で混色することで深みもでてきてグッドです👍✨


それでは、皆さん「青の画家」になってもらいましたが、今回もとても素敵な作品が生み出せましたね!

沢山の青を使うだけでなく、作品のコントラストを上手に表現できていて驚きです!


これからも楽しんで制作していきましょう!



次回の授業は、小学校の教科書にも登場するあの有名な絵本作家、レオ・レオニの授業に入ります!


お楽しみに


(ナナコ)