恐怖の合舞台~ハムレットにはまった
女子高校生の物語
「教室は舞台だった。でもあてがわれた役は、
明らかに自分ではなかった。
だから私はハムレットになった。」
第8話 影との戦い
別の日、トン子は合唱の練習の途中で、
図書室に避難する。
トン子(一冊の本を手に取る)
”ゲド戦記 影との戦い”
なんか面白そう。
夢中で読み始める。
気が付くと、もう外が暗くなっている。
本を借りてそそくさと帰る。
*****
学校で教室 休み時間
トン子、”ゲド戦記”を読み続ける
瑠菜も、シェークスピアなどの本を読んだりしている。
トン子
(心の中)
若い魔法使いのゲドは、禁じられた魔法を使って、
自分の影をよびだしてしまい、悲劇がおきる。
影が逃げ出す
影とは自分の弱さだ。
ゲドはこの自分の影とどう落とし前をつけるのか。
謎の声(トン子にだけ聞こえる)
人はみんな弱いし、滑稽だ
笑笑
トン子
(心の中)
え??この声どこかで??
*****
翌日
放課後の合唱の練習に、笑顔で参加しているトン子
練習終了後
数人の生徒たち
あー、疲れたなー。
長かった。
瑠菜
トン子、今日大丈夫だっの?
トン子
うん、いい方法思いついたんだ。
瑠菜
へーどんな?
トン子
(小声で)
口パクよ、口パク。
声はだしてないんだ。
瑠菜
なーるほどね。
トン子
これならね、表向き合唱には参加してるわけで。
それでも自分を保てるのよ。
*****
練習修了後
トン子の隣で歌っていた
善吉がこっそり来る
善吉
(小声で)
トン子さん、もしかして歌ってない?口パク?
笑笑
まぁ、わかるな。演鶴子さんたちちょっと怖いもんね
笑笑
トン子
あっ、あー
うん、怖い、怖い
超怖い!!私にとっては恐怖そのもの
合唱の練習なんて、地獄の苦行なのよ。
笑笑
善吉
そうなんだ?
笑笑笑笑
別に誰にも言わないよ。
トン子は、
息を深く吸い込み、目を閉じる。
この物語はフィクションです。登場人物は全て架空の人物です
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