国によってサッカーのスタイルは違います。

一般的に、


イングランドは、縦に速くフィジカルコンタクトの強さを重視するサッカー。

イタリアは、守備重視で戦術を重視するタクティカルなサッカー。

スペインは、テクニックとパスワークを重視するサッカー。


そういった特徴があるのは確かだとして、実はそれを強調するような要因があると思っています。


それはテレビ中継におけるカメラの位置です。
スタジアム観戦でも同じだけど、上の方から見るのと、グラウンドの近くで見るのとではサッカーの見え方が大きく違ってきます。

近くで見ると、細かい選手の動きや声、ぶつかり合いの衝撃、スピード感などが良く分かる反面、全体の状況把握や戦略の理解は難しくなります。

遠くから見るとその逆で、両チームの人の配置、陣形、スペースがとこにあるか、作戦意図、次の展開の予測、流れ、が分かる反面、個々の選手の細かい動きや迫力の面では劣ります。



テレビを見ていると、確かにイングランドのサッカーはダイレクトでスピード感があって迫力があるなぁと感じるものの、まあ、スペインだって速さはあるし、フィジカル的な迫力だってそれなりにあるだろうと思うんです。現に、プレミアで活躍するスペイン人選手はたくさんいるわけですから。でも確かにリーガの試合を見ているときは、イングランドのチームの試合を見ているときほどの迫力は感じません。リーガを好きな人はそういったフィジカルコンタクトやスピード感をさほど重視していない、ということもあるかもしれません。

そんなとき、ふと気付いたのがテレビカメラの高さに違いがあることです。

イングランドの場合、低めというかグラウンドレベルに近い位置にカメラがあると思います。

スペインの場合、高めの位置から全体を俯瞰的に見せるような位置にあると思います。

イタリアの場合は、イングランドに近く、グラウンドに近い位置が多いと思います。

これらは全て、その国のサッカーの特性に合わせて決められているのでないかと思うわけです。
イングランドなら迫力、臨場感を重視し、
スペインならサッカー全体を俯瞰する視点を重視し、イタリアは少し違って、戦術を重視するなら俯瞰的な方が良さそうですが、試合を見るファン目線なのか、イングランドと同様です。イタリア人の感情豊かで熱狂的な気質からすると戦術は重視するけど、熱く。という感じなのかもしれません。

そういう視点に立って考えてみると、サッカー自体、国民性みたいなものに影響を受けていて、求められているもの(放送内容)も、そういった国民性の影響を受けているんだろうな、と思うわけです。

個人的にはやっぱりスペインが好きですね〜。