カイの友達らを釣りに連れていくと、「へぇ~」と感心することがある。
例えば・・・一日の釣りが終わった後、みんなで水際に並んで、
「今日一日、ありがとうございました!」
と叫ぶ。
バスプロの誰かがやってたのをマネしたみたい。
でも、いいよね。釣り場に感謝するなんて。
釣れないと湖に石投げて帰ってた自分が恥ずかしいぜ。
「週末は金曜の夜から始まる」
というのはウチの家訓。
そう・・・カイ、入寮前最後の週末。
家訓通り、金曜の夜から始まるトリプルヘッダーだ。
ダッシュで仕事を終わらせて上関へGO!
夜の狙いはアジ、メバル、投げてアナゴ、あわよくばタコ。
朝から大島でカレイ、潮が引いたら穴釣りでソイ。
夕方から弥栄ダムでバス。
何度も行った場所。
一番間違いのない、
どこへどうすれば釣れるかわかる、
はず・・・
・・・あれ?
ここに投げれば釣れる・・・釣れ・・・釣・・・
・・・アジ、どこ?
ここに投げれば釣れる・・・釣れ・・・釣・・・
・・・アナゴ、どこ?
しかも寒い・・・。
3時まで粘り、なんとかアジ10数匹とデカいアナゴ2匹を気合でゲット。
なんだってこんな時に限ってシブいんだ。
あきらめて大島移動し仮眠後に狙うはカレイ。
どうも苦手なカレイ。
何をどうしていいんだかわからないカレイ。
そんな親父を横目に、
カイ、小さいながら3枚ゲット。
どうなってんだ!
ここで無念の降雨コールドゲーム・・・
と思いきや、予定通り弥栄ダムね。
冷たい雨の降る中必死でルアー投げるも、
カイにフロッグで一発出るものらず、
・・・終了・・・
ちょっと物足りないけど、食べれるだけは釣れたか。
でも、今日は釣果が問題じゃない。
ケジメだ。
それぞれの釣り場を出る時、二人で水際に立ち見慣れた景色に向かって叫んだ。
「15年間、ありがとうございました!」
次にここに来る時、
俺たちはどんな顔で竿をふってるだろう・・・。