死んじまいたいほどの苦しみ悲しみ・・・の時は | 「迷ったらGO!」

「迷ったらGO!」

思い立ったらやっちゃえ!的に行き当たりばったりで行動してしまう、いくつになっても落ち着けないベイスターズファンの親父と、カープ命の母親ジュン、そしてなぜかドラゴンズ狂の息子カイが繰り広げる三つ巴の熱き戦いをお送りします。

「苦しさを乗り越えた時、人は成長できる」


なんて、どこにでも落ちてるような言い古されたセリフ。


ZARDだって、ドリカムだって、ゆずだって歌ってる。


よくあるせいか、普通はそんなに心に響くわけじゃない。


振った振られたのほうが共感が持てるんじゃない?


「あー、わかるわかる」ってね。


でもさ、本当に苦しい時、その使い古されたありきたりな歌詞が胸の奥の方に突き刺さるんだ。




金曜日、仕事を終えてすっからかんになった家に帰り、ダッシュで出発だ。


昼間のうちに、俺のものだけ残してあとは引越し業者が持って行っちゃった。


そう、引越し。


もうこれでジュンとカイは宮崎に来ることはない。


怒涛の3カ月を車の中で笑いながら振りかえった。


ある日突然、当たり前のように過ごしていた日常から引き離され、見散らぬ街へ。


自分を繋ぎ止めておくため、バス釣りに通った「平和台公園」。


学校に行く時になると頭が痛くなる。


行きたかった志望校も目指せず、陸上も思うようにできず。


毎朝暗いうちに目が覚め、寝がえりを繰り返してたのを俺は知ってる。


でも、歯を食いしばって休まず行った。


宮崎で住む家を決め、不動産屋から出た時のカイの顔を忘れない。


広島を離れるのを実感した瞬間だったと思う。


あの時、間違いなくカイの心には言い古された歌詞が刺さっただろう。


ミスチルかな?SEKAI NO OWARI かな?


ひたすら聞いてた曲があったな。


そんな話を笑いながら車の中でしていた。


今じゃあ寄せ書きもらうくらいすっかりなじんだ頃に、ゴメン、また引越し&転校。


でも、この3カ月で良い顔になった。


そんな苦しさを乗り越えて、成長した大人の顔になったよ。


と思ったら、家に着いたトタン友達がひっきりなしに来て片付きゃしねぇじゃねぇか!


こりゃあ、調子に乗らないようにクギ刺さなきゃダメだな。




二日間かけて、山のような段ボールを何とか片付いたと思ったら、俺だけ宮崎にUターン。


そう、単身赴任。


空っぽの家に帰って来たのでした。


今度は俺の番かな。


ちなみに若かりし頃、俺が苦しい時に聞いていた歌は・・・


ナガブチの「STAY DREAM」