「孤児トレイン」新聞記事 | スペイン鉄道暮らし

スペイン鉄道暮らし

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近所のバルにて、パエジャを注文して待つ間に新聞をめくっていたら、アメリカの蒸気機関車の写真に目に止まりました。メルクリンZのコレクションにある、19世紀のSLと同じ型式です。鉄道ネタになるかなと思いながら読み進むと・・ 


スペインの新聞 El Mundo 2月15日付 

小説「孤児トレイン El Tren de Huerfanos」 

著者 クリスチーナ・ベーカー・クライン

アメリカで200万部突破 40か国で出版


1854~1930年までの75年間に、25万人の孤児を運んだ列車。

19世紀はヨーロッパからアメリカへ新天地を求めて数百万人の移民が移住した。その過程で、飢饉、疫病、経済不況のために多くの人々が亡くなり、結果として大勢の親を失くした孤児が生じた。

1854年だけで、3万5千人の子供たちがホームレスとなっている。

この時代に、アメリカ合衆国の東部より中西部へ、主にアイルランド、イタリア、ポーランド移民の孤児を乗せた列車が、入植地に向かって運行していた。彼らの多くは奴隷的な境遇に貶められて、正式な契約も交わさずに無賃金労働や家事を強いられた。

それはアメリカの栄光と繁栄の陰に隠された負の歴史である。

(抄訳 by ルイス)