乗・撮・模型鉄、イベント記事がバランスよく編集されている雑誌
ポルトガル北部 ミーニョ地方の路線図
路線の名称、営業キロ、建設年、廃止年、走行車輌のデータ
ちょっと昔の思い出話をすると・・
1982年、学生の時に初めてヨーロッパを一人旅した時のこと。
当時のバックパッカー用格安チケットは南回りのパキスタン航空で、ロンドンin&out。
フランスを経て、列車でスペインに入国しましたが、コンパートメントで相席になった、冬の出稼ぎ先のスイスから帰る途中のポルトガル青年と親しくなり、そのまま村を訪ねることになりました。
北部のポルトに到着、さらに2度列車を乗り換えて、奥地へと分け入っていきます。途中駅にはまだ現役の小さなSLが停車していました。山間の素朴な村の駅に到着、人口数百人のモンディン・ド・バストとい名前の村でした。
彼の実家は村一軒のパン屋で、3日間お世話になりましたが、その村に初めてやってきた日本人ということで、大歓迎を受けました。
澄んだ清流のタメガ河、ローマ時代の石橋、山の上の教会、谷間の桃源郷のような風情です。食べ物は殆ど村の自給自足で賄われているようでした。夜はそれぞれ楽器を携えてきた若者たちが音楽を奏でながら河の畔で集い会います。
その後、旅を続けて、スペイン、モロッコ、イタリア、ドイツなどをユーレイルパスを使って駆け足で回りましたが、この地が一番印象に残ったシーンのひとつでした。
記事をひもとくと、鉄道全盛期にはVouga(99km),Viseu(79km),,Dao(49km),,Tamega(51km),,Corgo,(96km),Tua(134km),,Sabor(106km),Porto(151km),線がありました。
ちなみに、その村を通っていたのは、リブラサオ~アマランテ~アルコ・デ・バウリェを結ぶタメガ線で、1908~49年に建設されましたが、1990年にアマランテから先は廃止、2009年には全廃されてしまいました。
2007年に北ポルトガルを旅行した時には、その村へ行くには路線バスもないと言われて、再訪することは諦めました。かなり過疎地になっているようです。掲載写真ではアマランテ駅の線路も撤去されてしまった様子で寂しい限り・・。
しかしななが、トゥア線などの一部は観光用に復活させて、シーズン中はSL列車を運行させている路線もあるとのこと。
この地方はポルトガルワインの一大産地にもなっていて、鉄道以外にも魅力的な地域です。

