マドリッド地下鉄 爆弾テロ対策のための車輌実験
今朝の新聞に載っていた記事
ヨーロッパのテロに対する危機意識が顕著にあらわれています。
2004年にスペインは、マドリッド近郊列車への同時爆破テロを受けた経験がありますので、万が一、爆破テロに遭遇した場合、その被害と犠牲者を最低限に押さえるために、電車の車両の素材と構造を強化して備えるというものです。
先週からアルジェリア人質事件の報道が続いており、こちらでも注目していました。僕も20代半ばの頃、アルジェリアの天然ガス精製プラントで働いていた経験があるので、他人事ではありません。赴任先は今回の事件が起こったイナメナスとは別の現場でしたが、同じような環境の沙漠地帯だったので、大体の状況は想像することができます。現時点ではまだ全容はわかっていませんが、あまりの悲惨さに衝撃を受けました。
現在スペインは、アルジェリアからモロッコを経て敷設されたパイプラインによって天然ガスの供給を受けていますので、直接の影響がある国です。
一連の報道を見ていて気がついた点は、現場の状況の把握と公開において、スペインは日本よりも遥かに早かったのですが、アルジェリア軍による強硬な掃討作戦が終わると、第二次オバマ政権発足のニュースで埋め尽くされて、影が薄くなってしまったということ。米・英・仏は、おしなべてアルジェリア軍の作戦に賛同しており、欧米諸国は一体となって断固テロと戦うという表明に傾いていることで、人命よりもテロ封じ込め政策を重視するという立場が伺えます。