ツォー駅
正式名は Bahnhof Zoologischer Garden 動物園の近くなのでそう呼ばれています。 ガイドブックでの扱いが大きいので、旧西ベルリンの中心駅かと思えば、実際にはそうでもない感じ。東西分裂時代の西ベルリンはあたかも孤島でしたので、当時は駅は必要なかったのでしょう。
高架状になった駅のホームには、数分刻みで近郊電車が発着。
駅のコンコースの片隅には、1ユーロコインで運転できる小型レイアウトが置かれていました。
いかにも鉄道模型王国のドイツらしいです。
駅周辺
カイザーウィルヘルム教会
1888年に逝去したウェルヘルム1世皇帝のために建立された教会。第二次大戦の爆撃を受けて破壊された教会の修復が続いています。建物全体は巨大な箱に覆われているので、外観はモダンなビル。工事で教会内部には入れませんが、エントランスホールの壁と天井のモザイクが煌びやかで見事でした。
クーダム通りは西側きってのブティック街となっています。優雅な外観の建物に世界の一流ブランド店が連なっていますが、自分には縁がないので、バスの車窓から眺めたのみ。
駅の周辺は一見小奇麗ですが、雑多な部分も併せ持っています。エスニックなファーストフード店やSex Shopも目立ちます。エロチックミュージアムという看板が目にとまり、好奇心で入ってみました。
パリのピガールでも以前覗いたことがありますが、大したことはなかろうとタカを括っていたら、あにはからんや。展示品は予想を超える充実度。先史時代から古代ギリシャ・ローマ期の性的アイテム、人形や彫刻パイプ。ヨーロッパ世紀末、中南米、アフリカ、中国のものも網羅されています。とりわけインパクトが大きかったのは、日本の江戸時代の浮世絵や枕絵、これらはお馴染みでしたが、平安朝の絵巻物のエロバージョンは初めて見ました。個人コレクションとしては極めてハイレベルで、学術的な価値も高いと思われました。
ツォー駅隣のホテルの窓からの風景
帰りは航空会社のストライキで予定便がキャンセルになり、1日足止め。一晩寝るだけなので、空港行きバスが出ていて便利なツォー駅に隣接した、YHを兼ねたエコノミーホテルにチェックイン。
災い転じてとはこのことで、鉄道ファンにはうってつけ。泊まった部屋の窓からは居ながらにして往来する電車が眺められました。

