こんにちは。
お仕事だった人も、そうじゃない人も、今日1日おつかれさまでした

昔々、祖父が飼っていたカツ、ボドー、ゲルハ。どの子もきっと可愛がられて大切にされていたんだろうなあ、と思いを馳せているワタクシ。
3匹の話を教えてくれたのは、他でもない、私の母でした。
疎遠になってもう何年にもなりますが、気分屋のあの人が機嫌がいい時は、昔を懐かしむように遠い目をしながら自分が小さい頃の話をしていたことがあります。
その中の一つ、ペルちゃんの話をします

ペルちゃんは当時番犬として人気のあった、真っ白でフワフワの毛をしたスピッツの女の子です。
ペットショップなんて今のようにあまりない時代だったので、おそらく知り合いのところで産まれた子をもらってきた、て感じだったのかな?
ペルちゃんが来た時、母は幼稚園に通っているくらいの幼い女の子でした。
母はペルちゃんを、心底可愛がっていました。
一つのアメ玉がありました。
「はい、ペルちゃん」とアメ玉をペルちゃんの口にいれてやり、次に「はい、今度ワタシ」と、交互に舐めていたというエピソードを聞いたことがあります。
それくらい、母はペルちゃんと仲良しでした。
そんなペルちゃんと母の別れは、母が東京の大学に進学した後でした。
ペルちゃんは天寿を全うするまで、何回か出産経験があるそうです。
「最後に1匹だけ、真っ黒な子が産まれたのよねー」と言っていました。
その産まれた子たちは、近所の方や、「欲しい」という知人、友人たちに引き取られていきました。
ひょっとしたら、今でもペルちゃんの血を引く子が近所にいるかもしれませんね

もし、その様な子がいたら、今でも母は会いたいと思うのでしょうか?
私が小学生の頃、本棚の引き出しの中から、モノクロの大きな写真を見つけたことがあります。
その写真には、白いフサフサの犬と、その犬をギュッと抱いて満面の笑みをしている女の子が写っていました。
少女時代の母と、ペルちゃんです。
母は、人間に対しては厳しく、他人の欠点をみるとすぐ拒否反応を示すようなタイプなので、私の記憶の中の母親像は正直負の感情しか抱けないし、そういう人物だというようにしか残っていません。
だけど反面、思うのです。
「あの人は人間はあまり好きじゃないけど、動物には優しいよな」と。
それはあのモノクロ写真の、幼き頃の母の笑顔からも、そう私に思わせるのです。
☆Fly again☆