盛岡食いしん爺日記
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川の街盛岡。
山々からその川沿いに空腹の熊がやって来る。
岩手県庁や市役所の辺りまで。
幸いなことに人身の被害は聞こえてこない。
そんな中、街の中を歩いた。
アーケード街の肴町ホットラインの傍まで来た。
時間は午後1時半。
ランチを食べようと茶廊車門を目指していた。
近くまで来たら、声がかかった。
今、仕事中と言うバドミントン仲間の女性だった。
立ち話をして車門へ。
Frank Sinatra, Nancy Sinatra - Somethin' Stupid
古い蔵の喫茶店。
入ってすぐ右手の壁に古い写真。
明治時代に建てられた蔵が今の車門で隣が当時モダンな洋装店だったと聞いた。
この蔵で昭和20年代には喫茶店として始まった。
何度か休む時期もあったが老舗の喫茶店「車門」は、
脈々と歴史を刻んでいる。
以前、東日本大震災の時、皿、一枚も壊れなかったそうだ。
話を聞き、改めて漆黒の古い柱や梁が一層逞しく見えた。
2階は混んでいて1階の席へ。
私は、2階席もいいが1階も好きだ。
相変わらず忙しいマスターと挨拶を交わす。
「お変わりないですか」
「ぼちぼち、まずまず」
と笑って答え車門の名物となった「ハヤシビーフライス」を頼んだ。
しばらくして登場!
久し振りだ。
今年初なはずだ。
近頃、久し振りに訪れる事が多い気がする。
車門オリジナル「ハヤシビーフライス」。
ルーと焼けた玉子の匂い。
しっかり煮込まれたビーフ。
トマトベースなのだろう深いコクのデミグラスソース。
甘味と酸味が仲良く混ざり合っている。
早々にカメラを置き食べ始めた。
これを食べていると、いつも思い出す。
昔、朝早くに東北新幹線で上京し、
午前中から霞が関で仕事し、その後の楽しみがあった。
午後の1時半頃に解放され、
日比谷公園の松本楼へまっしぐら。
テラス席で「オムレツライス ハヤシソース」を食べた。
雀が食べ物を狙って飛んでくることもあった。
あの頃が懐かしい。
しかし、午前3時頃まで仕事し、
仲間と資料を抱え朝一番の新幹線に乗り込んだこともあった。
今となっては、笑い話だ。
半分ほど食べて気がついた。
ご飯と玉子とルーが一体となり、とても美味しい!
それで飲む様に食べている~
ペースを落とそうとするが、止まらない。
一粒残らず、ルーもかき集める様にして食べてしまった。
完食し、きっと自分は幸せそうな顔をしているだろう。
深煎りの珈琲を頼んだ。
いつもはハヤシビーフライスと一緒に珈琲を頼むが、
今日は車の定期点検とタイヤ交換。
朝起きてカフェオレを飲み、
ディーラーで1時間半ぐらいの待ち時間。
その間に珈琲を2杯飲んでいた。
しかし、食後に飲みたくなった。
車門の珈琲も大好きだ。
窓際にカップとソーサーが並んでいた。
初めて見た気がする。
スマホでメールをチェックしたり、
ぼんやり考え込んでみたり。
自分の時間を優雅に過ごした。
気がつくと珈琲も残り少ない。
さて帰って仕事しよう。
そうそう、因みに2階は、
こんな感じでとても落ち着く雰囲気。


盛岡市肴町の「茶廊車門」




















