盛岡食いしん爺日記
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先日、「中華料理は世界の王様だ」が口癖の人からメール。
待合わせは午後6時。
このところ北国の街盛岡も日中は初夏模様。
半袖姿の若い人も人もちらほら。
しかし、夕方になると年寄りには冷たい風。
厚手のトレナーを持った。
車で向かう途中、
街の至る所で走る人を見かける。
秋の盛岡シティマラソンに向けての練習だろう。
私は、スポーツは好きだが、長距離は苦手。
いやいや短距離も駄目だ。
バスケットボールは走って止まって飛んだり。
バドミントンはコートの中を動き回る。
でも、ただ走り続けるのは、どうも・・・
黙々と走り続ける人を尊敬する。
場所は中国料理「空」。
少し遅れることが多い人だが、
もうテーブルに座っていた。
Smoke Gets In Your Eyes · Chantal Chamberland
如何にも本格中華の雰囲気。
前菜3種。
冷菜三点プレート。
紅木豚の広東式窯焼きチャーシュー。
カリッと焼かれた皮。
噛むと、透明感のある甘味が滲む紅木豚。
紅木豚は、盛岡のブランド豚で、
ミネラルたっぷりの水で大切に育まれ、
飼料にはりんごも。
ゆで鶏の葱生姜ソース。
やわらかい鶏。
たっぷりの葱生姜ソースがいい。
さっぱりとして美味しい。
冷製くらげ。
こりこりの食感、ほどよく味もついている。
添えられたトマト、キュウリや豆もあっという間に完食。
次は若鶏とカシューナッツの甘辛炒め。
二人ともカシューナッツが好きだ。
柔らかい鶏と一緒にカシューナッツを食べる。
甘辛加減がいい感じ。
焼売。
いい匂いだ。
皮と餡が一つになって美味しい~
蟹肉のあんかけチャーハン。
奇麗だ!
これは美味しいと、私の視覚と臭覚が呟く。
蟹の風味が強すぎず弱すぎず。
シェフの腕が素材の味のバランスを操る。
美味しい!
蓮あん入り白玉揚げ団子。
中華好きの人に聞いた。
「蓮あんって何ですか?」
月餅やあんまんなどに中料理では蓮の実のあんを使うそうだ。
こしあんで品のよい味。
話の途中で食べ始めたら、
「こらこら、もう少し聞くものだ」と笑われた。
下に敷かれた砂糖も染められていた。
一つずつ食べて残り一個。
私よりもずっと中華好きの人に「どうぞ」と言うと、
ニンマリして「では、遠慮なく」。
ホットウーロン茶を飲みながら、
マラソンの話題になったので、一昨年に見たマラソンの話をした。
雫石町の鶯宿温泉の辺りで、
数メートルずつ間を空け、一列になって走る人たちがいた。
マラソンの様だ。
道端で声援を送る人に尋ねると、北上市から花巻に入り、
山々を越え、西和賀に出て雫石まで走る100キロマラソンだった。
時間からして遅い集団だったのだろう。
残り数キロを体力と気力を絞り出し、歩いたり、走ったり。
みんな同じ様な表情で、まだ見えないゴールに黙々と向かっていた。
と話した。
「凄いね、真似できない。でもゴールではみんな笑顔なんでしょうね。」
「気になってゴールに行ってみたんです。」
「そしたら、互いに称えあったり、迎える人とハグしたり。爽やかでした。」
「早朝から夕方まで走り続けている時、何を想うんでしょうね。」
なんだか、一日で人生を走り抜けてしまう気がした。
中華に詳しい方と行って話も弾み、
楽しい夕飯になった夜。