盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意して下さい。>
夕方になり、
かなりパソコンの画面の文字がぼやけてきた。
窓の外を見た。
青空に浮かぶ雲。
ふと、思う。
遠出しなくなってもう7、8年になるだろうか。
あの頃、よく行った下北半島。
東北自動車道を北へ。
八幡平市荒屋新町の辺りから八戸自動車道へ。
八戸の街を抜け、
基地の街三沢から一般道を北へ。
太平洋沿いに快調に走る。
六ヶ所村に入って突然現れる原燃関係の建物群や石油の備蓄施設
などを見るたび、
国家規模の大プロジェクトの迫力に圧倒され、少し怖いぐらいだった。
東通村へ向かう途中に小さな漁港があった。
あまり船も見えなかったが、水揚げする建物の
すぐ裏手に飲食店を見つけた。
上がったばかりのイカ刺しは、でパリパリ。
さらに海沿いを北へ。
行き止まりに着く様だった。
右に太平洋、左に津軽海峡が見える尻屋崎がドライブの到達点。
立派な体格の寒立馬が自由に草を食べていた。
地の果てまで来た気がした。
暗くなりかけた頃になってメール。
まだ外は薄明るいが7時近い。
Last Tango in Paris (From 'Last Tango in Paris') · Jazz At The Movies Band
もうすぐ、陽が長い日が来て、
翌日から確実に短くなり出す。
今年も半年が過ぎたなんてあまりにも早過ぎる。
待合わせは「東座(あずまざ)」。
カウンター数席とテーブルが少し。
今夜一緒の人は、「冷やし坦々出汁そば」。
甜麺醤(テンメンジャン)で炒め、麺は全粒粉の平打ち。
褐色の味噌がたっぷり。
一緒の人は、クラゲも入り食感も楽しいとニコニコして食べている。
美味しそうだ、いや美味しいに違いない。
私は、柚子塩パイタンそば。
二度目だが柚子の香りがいい。
鶏白湯の深いコク。
それに塩漬けした柚子を削ったスープは、
さっぱりとした味に仕上がっていて美味しい~
チャーシューもいい。
濃厚でありながら後味スッキリ。
これが私を誘い時々、無性に食べたくなる。
小麦を感じる麺。
炙りチャーシューミニ丼も食べた。
これが実に美味しい~
柚子のスープと交互に口に運ぶ。
明日は午後からバドミントン。
夏も体育館は暗幕やカーテンで締め切り、水銀灯を点ける。
明日は暑そうだが、これでバッチリ。
食べながら、遠出の話をした。
盛岡から車で片道4時間以上も走り、
地の果て下北半島の尻屋崎まで、もう何年も行っていない。
などと話した。
「千葉さん、歳だよ、だいたい今でも日帰りで行こうと思うの?」
「・・・」
確かに、もう日帰りは考えただけで厳しい。
あの頃、できたことが難しくなっている。
これからは、一泊二泊してゆっくり出かけるのがいいのだろう。
出かける頻度は減っても、
ゆとりという魔法が旅を楽しくさせてくれるだろう。
でも、食べ物は思い立ったら食べに行こう。(笑)
そんなオチで納得した夜。
盛岡市南大通一丁目
東座