盛岡食いしん爺日記
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6月29日の昼前に盛岡を出発。
淡い期待を抱いていた。
調べてみたが、
昨年、一昨年と同じに今年もサクランボは不作らしい。
もう少し前に行きたかったが、色々と用事があった。
盛岡から東北自動車道を北上まで南下。
秋田自動車道へ。
奥羽山脈を幾本ものトンネルで突っ切る。
きっと難工事の一つだったのだろう。
奥州藤原氏の秀衡の頃、
西和賀の金を運んだ道の跡を見たことがある。
細く坂の多い道をよく歩いたものだと思った。
トンネル群を抜けると横手の盆地が広がる。
横手から東北中央自動車道へ。
湯沢まで完成し、盛岡から一気に走る。
三関で下りた。
そこからはもう連なるビニールハウスが見える。
この辺りは、標高は高くはないが、東鳥海山系の山並みが南北に続く。
西向きの斜面は水を通しやすい扇状地が形成されていて西日がよく当たる。
地質は花崗岩などでミネラルが豊富らしい。
ほぼ平らになる辺りで湧水となり、
あの有名な白い根の長いセリが育てられている。
水はけのよい山の斜面いっぱいに広がるハウス。
南北1キロはある。
たっぷり西日を浴び、美味しいサクランボが育まれている。
初めて来たのは2020年の7月中旬だった。
「サクランボ」と書いた幟が見当たらない。
どこもその年の販売は終わっていた。
道端で作業している人に聞いてみた。
まだ直売しているかもしれない農園を聞けた。
一番の南の「小嶋農園」だった。
行ってみると、幟と人影が見えたので車を停めた。
「もう、昼で今年は、終わりましたよ」
「あら~盛岡から来たんだね。せっかくだからこれ食べてみて」
豊かな果肉、甘く、瑞々しい果汁が口の中に広がる。
美味しい!
そして少し買うことができた。
Four Strong Winds (2016 Remaster) · Neil Young
あれ以来もう6年目。
色々なことを皆さんから教わった。
三関の土地の特性や南北が長いので、
開花や完熟の時期が違ったりするそうだ。
サクランボの花の受粉や剪定のこと、
花芽を摘む作業や間引きをするところも見せてもらった。
6月29日には佐藤錦は、ほぼ終わっていた。
小嶋農園さんに着くとお母さん達がいた。
やはり、今年も不作傾向。
最後の最後の佐藤錦を分けてもらった。
今年は色づきが今少しと言うが、素人目には綺麗な紅い宝石。
良く育った年に来た時、息子さんが話していた。
奥さんが砂糖を使わず、サクランボのアイスクリームを作るという。
手伝いに来る人達も売り物から外れたサクランボで、
ジャムや焼肉のたれを作るそうだ。
今年も小嶋農園さんに感謝だ。
でっかいサクランボは噛むと果汁が溢れ、種までが遠い。
ほどよい酸味と食べた後にも口に残る透明感のある甘味。
美味しい!
たくさんご馳走になり、
作業している方にも御礼を言った。
7月から、紅秀峰が始まる。
佐藤錦を買い、同じシーズンに紅秀峰を買いに来た事もある。
いつもの様に車が走り出すまで見送ってくれた。
また、来年!
でも紅秀峰も気になって仕方がない帰り道。
秋田県湯沢市相川字十文字
小嶋農園