盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
長田町の通りもだいぶ変わってきた。
盛岡駅から北上川に架かる旭橋を渡り、
中央通りと交差し、真っすぐ本町通りの方へ続く。
旭橋は、開運橋、夕顔瀬橋よりずっと新しい。
途中までは拡幅されて4車線の道になった。
マンションもけっこう建った。
観光客が多く訪れる「福田パン」の長田町本店もこの通りにある。
打合せが少し遅くなり、今夜は長田町の喫茶ひまわりへ。
50年も遡る老舗の喫茶店だ。
Saturday Cool · Brian Simpson
私には半世紀も過ぎたとは思えない。
ランチや夜の打合せに何度来たことか。
一人で来る時は、流れるJAZZをバックに文庫本を開く。
丁度い具合の音量。
スピーカーは凄い物らしいが詳しくは分からない。
トマトソースのパスタとホットサンド。
熱々でピリ辛のトマトソース。
たっぷり降り積もった粉チーズに隠れそうなベーコンも美味しい。
細いパスタにスープがよく絡む。
合間に、今日は玉子のホットサンド。
美味しい~
珈琲つきのセットにした。
胃を満たすと、文庫本を手にとった。
沢木耕太郎の旅のエッセイ。
読み始めると、あっという間に彼の旅に引き込まれる。
「旅のつばくろ」という文庫本。
まず、本の題にやられる。
「つばくろと」は燕のことを言うらしい。
「旅の」とついて、旅の終着点や新たなスタートを意味する。
とAIが教えてくれた。
一気に読んで後書きに、またやられた。
ネットのグルメサイトに頼るより、
地元の人などに聞き、見つけた店では幸福感が違う。
失敗も多々あるが、自分の直感や経験を総動員し、
偶然の出会いに助けられて成功体験を味わうことも。
旅のささやかな失敗は容易に回復できる。
そして、結び。
人は失敗することで、大切な何かを学ぶ。
失敗に慣れ、どう立て直すかの術を体得できる。
ネットに頼らず、五感で行動の選択をする。
それだけで、小さな旅もスリリングで結果として豊かなものになる。
読み終えた頃には珈琲も無くなっていた。
比べるのも可笑しいが、自分の筆力の無さを突きつけられた。
でも、これだけ差があると、スッキリ。
立ち上がって思った。
今宵は帰ったら直ぐ、ブログを書くことにしよう。
盛岡市長町
「喫茶ひまわり」