盛岡食いしん爺日記
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先日の午後、花巻に打合せに行った。
少し早めに出た。
国道4号線から旧道に向かった踏切で列車を見送る。
何気ない光景にカメラを手にした。
石鳥谷中学校の傍にある小さなパン屋「ルーツ」へ。
午後3時頃に到着。
予想通りパンは完売の看板。
今日の目的は二つ。
先日に来た時、
しばらく休みと書かれた貼り紙があり、
ちょっと心配だった。
オーナーは元気だったので安心。
もう一つはジャム。
レモンの皮はパンになり、
別の人が果実をジャムにしている。
ジョナゴールドの林檎ジュースも買った。
今度、パンを買いに来ますと、行ってルーツを後にした。
数年前、ルーツに行こうと何度か試みたが、
行きつかなかった。
住宅が数件並ぶ所にひっそりと佇むパン屋を見つけた時、
嬉しくて心弾んでドアを開けたものだ。
Gal Costa – Wave
まだ時間に余裕があり、花巻温泉の方に。
ずっと奥にある石黒農場に連絡なしで行ったが、
誰にも会えず花巻温泉まで戻ってきた。
あわよくば、ホロホロ鳥をと思っていた。
まあ、これも想定内。
台温泉を一巡りして、釜淵の滝を見に行った。
台川にあり、遊歩道を数分歩けば見ることができる。
雪解け水だろう、流れに勢いがあり冷たそうだ。
滝の幅は30メートルほどで落差は10メートルぐらいだろうか。
勢いのある水が幾筋にも分かれ、
丸い岩の上を滑り落ちていく。
滝見の台にカップルがいた。
「後ろ姿を撮ってもいいですか?」
と言うと快諾。
マイナスイオンを浴び楽しそうな2人の背中。
そろそろ、時間だ。
帰りは遊歩道の花を見ながら。
薄紫の妖精や貴婦人と言われるカタクリが咲いていた。
その日待合せた人との打合せは2時間ほどで終了。
陽はだいぶ傾いてきた。
ご飯を食べようということになった。
「ポパイはどうですか?」
と言う。
「お~いいですね」
と即決。
1階は満席で2階の右奥へどうぞ、と言われた。
初めて来た時、
2階席に案内された。
10年以上前の事で、
それ以来のポパイの2階。
あの日、道を間違えて探すのに苦労した。
壁についたベルでスタッフに知らせる。
小さい割に澄んで響く音がする。
2階席は、隠れ家にいる気分。
「はぁい」と声がして階段を上がる小気味いい音。
注文して手づくりの「ポパイ会報」を手にとり、
一緒の人に渡した。
スタッフの一人が、抽選で志戸平温泉のペア宿泊券が当たった。
お母さんと行き、美味しいものを食べ朝晩と温泉に入り、
癒されてきた話が書いてあり、
代わる代わる読んで私達もほっこりした。
この会報は2004年から続いている。
スープを運んできた人に
「この会報、読むのが楽しみなんです」
「ありがとうございます」
「この記事、面白かった」
と志戸平のページをめくると、
「あの、それ私なんです」と微笑む。
ニンジンのポタージュスープ。
ほんのり甘くお代わりしたくなる。
アクセントにふりかけたカレー粉。
掻き混ぜると味変!
美味しい~
一緒の人は、パンとハンバーグに玉ねぎのトッピング。
瑞々しい野菜もたっぷり。
私は、ハンバーグとナポリタンのセット。
「ポパイ スパバーグ」
ポパイとブルートがあり、
ブルートが大きい。
オリーブはメニューに出てこない。
ポパイ、ブルートとオリーブでピントくる人は、
もう人生を長く過ごして来た人。
オリーブを巡ってブルートが力任せに悪さをする。
助けようとセーラーマンのポパイはブルートに立ち向かうが、
一度は叩きのめされる。
窮地に陥ったポパイは、ほうれん草の缶詰を食べる。
すると、細い腕に力コブが漲り、
あっという間にブルートを撃退する。
たいていそんな話だったが、
テレビに釘付けだった。
ハンバーグとナポリタンを一緒に食べられる幸せ。
ポパイはプラチナポークと呼ばれる白金豚を育む会社の直営店。
美味しいハンバーグは人気だ。
そこに堂々と、ナポリタン。
細めで美味しい。
こんなナポリタンが食べたいのだと、いつも思う。
粉チーズをたっぷり。
仕事もバッチリ、夕飯も大満足。
ルーツといい、ポパイといい、
探すのに苦労した。
それだけに初めての時は、ワクワクした。
あの想い、忘れず心に刻んでおきたい。
そんな事を思った盛岡への帰り道。