盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意して下さい。>
あれは先週のこと。
雫石の滝ノ上温泉「滝観(りゅうかん)荘の帰り、
閉店時間の過ぎた風光舎の前を通った。
すると、オーナー夫妻が道端を歩いていた。
車を停めて挨拶をすると、
これから二人でウォーキングに行くところだと言う。
「山吹は咲きましたか?」と窓越しに聞いた。
「満開です、よかったら、見ていって下さい。」
お言葉に甘えて寄ってみた。
風光舎を取り巻く山吹が満開だった。
駐車場からしばらく眺めて帰った。
JET STREAM - Mr.Lonely
<音楽が流れます、音量に注意>
2日後の午後3時半頃、
また風光舎に行った。
今度は珈琲を飲み、
豆も買うつもりだった。
色々な花が一気に咲いていた。
小さな虫達も忙しそうだ。
その日、急に盛岡は暑かった。
雫石の大地も暖まっていた。
「あら、いらっしゃい。」
と奥さん。
「先日、山吹を見させていただきました。」
「明日辺りからは、散り始めかもしれません。」
今度はご主人。
「今、樹々は緑のグラデーションですが、もうじき同じような緑になります」
そうそう、新芽の萌黄色の頃は、
樹々の種類によって緑の濃さが違う。
それが、凄い勢いで葉が広がると濃い緑一色になる。
一緒の人は「今日のスペシャルコーヒー」からコスタリカ。
盛岡のデパートで販売会をした時の人気の珈琲。
私も今日のスペシャルから、
ガテマラ ジャスミンとレアチーズケーキ。
一緒の人が気がついた。
「スプーンに風光舎の名前が彫ってある。」
今まで気がつかなかった。
カップの中に窓の合歓の木が映る。
合歓の木だけがまだ若葉を出していない。
ひとり夏に向かって力を溜めている様だ。
しっとりとした深い味わいのレアチーズケーキと深煎りのガテマラ。
我ながらいい組み合わせだ。
珈琲は香りよくすっきりした味わい。
あまりに喉越しがよく、あっという間になくなった。
豆はケニアにして挽いてもらった。
風光舎の味が一週間は楽しめる。
ゴールデンウイークも混んだそうだ。
しだいに世の中はコロナ前に戻っている様だ。
いや、ここが特別、人気なのかも。
盛岡から車で、せいぜい4、50分もあれば着いている。
やはり盛岡は贅沢な街だと思った日。