盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
珍しく昼前に散歩。
風が優しい、春はそこまで。
先日、逝ってしまったロバータ・フラック。
音楽を学び教師をしていたが、
夜や週末にナイトクラブで歌っていた。
ある日、彼女の歌声を聞いたミュージャンがいた。
そして、歌手生活が始まる。
クラッシックで培われた彼女のピアノは、
ジャズやソウルなどを取り込みオリジナル性が高かった。
なんといっても力強い歌声は聞く人の心を揺さぶる。
晩年、恵まれない子供たちが
無償で音楽教育を受けられる「ロバータ・フラック音楽学校」に関わる。
また、音楽教育と動物福祉の支援のため「ロバータ・フラック財団」を設立。
よく知らなかった。
Killing Me Softly With His Song (2006 Remaster)
初めてKilling Me Softly With His Song(やさしく歌って)を聞いたのは、
学生時代の終わり頃。
学友が当時としては高価なステレオを持っていた。
就職前に遊びに行った時、彼がかけたレコード。
「ロバータ・フラックでKilling Me Softly With His Song」だと言った。
彼のアパートからの帰り、すぐに新宿のレコード店へ。
自分の部屋の小さなステレオで何度も聞いた。
その夜は食事会。
歩いて盛岡城址の近くにある中国料理「城華」へ。
道端に残る小さな塊の雪は、
まるでごみの様に見え、
早く消えてしまいたいとでも言いたげだ。
その夜も奥さんの笑顔に迎えられ、
小窓のあるいつもの席へ。
春巻きから始まった。
「巻き立てなんですよ」と奥さん。
皮はパリッとして具のとろみを際立たせる。
美味しい。
食べると笑みが零れてしまう。
おすすめメニューから「海鮮と野菜の野田天然塩炒め」。
海老やイカにたっぷりの香り高いセリ。
イカはやわらかい。
野田塩が味を調える。
とても美味しい!
「紅木豚と原木椎茸の大きな焼売」がきた。
椎茸と一緒に蒸された紅木豚。
せいろを開ければ、あの焼売独特のいい匂い。
餌にりんごも使う盛岡の三元豚。
甘い脂身と肉質もしっかり。
原木椎茸が醸し出す旨味。
これは美味しい。
自家製の塩麹を使った「鶏の唐揚げ」。
カリッとしたころもが美味しい。
勿論、中の鶏肉は言うことなし。
ハーフにしたが、
これはいくらでも食べられそうだ。
「カリカリ梅とジャコ入りチャーハン」
海老に負けないジャコの存在感。
美味しいジャコ入りのチャーハンにカリカリの梅。
小気味いい食感と細かく刻まれた梅の適度な酸味。
これはいい!
一緒の人が言った。
「明日も、また食べたい!」
私も頷いた。
スープの玉子のとろみ具合もいい。
スイーツは杏仁豆腐。
ツルンと喉を抜け、爽やかな甘味が残る。
後味、すっきり。
城華の中国料理は、
目の前に置かれると、まず漂ういい香り。
食欲が刺激される。
そして、バランスのとれた優しい味。
だから飽きがこないのだと思う。
今日は、朝からよく歩き、よく食べた。
仕事なしのいい一日だった。