盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
時代劇で鬼平犯科帳、剣客商売(藤田まこと版)、雲霧仁左衛門が好きだ。
何度も見ている。
派手な立ち回りはないが、のめり込んで見ている。
NHKの蝉しぐれもよかったなぁ~
みんな昔の時代劇になってしまった。
鬼平犯科帳の主題曲ジプシーキングスのインスピレーション。
いつまでも聞いていたい曲。
先日、仕事終わりに仲間が「天丼食べたい」というので、
盛岡の本町通を橋本屋本店へ向かって歩いていた時、
時代劇を思い出した。
その話をしてみると、ジプシーキングスだけは知っていた。
創業四百年を越える橋本屋。
青森県の三戸から、
武士や町人が盛岡の地に来て街づくりを担った。
今でも三戸町と呼ばれる一帯がある。
その頃の盛岡城下はどんなだったのだろう。
橋本屋の始まりは中津川の擬宝珠のある上ノ橋の袂にあった。
それで橋本屋。
最近、盛岡の紺屋町でマンションの建設が問題となった。
造り酒屋が移転し、
風情のある建物が消えてマンションが建設されている。
私は関係者から直接話を聞いたこともなく深く事情を知らない
ただ江戸時代から見れば、明治、大正に昭和と、
街は様変わりしてきたことは事実だ。
だから貴重な建造物が消えていいと思っているわけではない。
昨年の10月、その紺屋町にミナ ペルホネン(minä perhonen)」が、
直営店として新店舗「minä perhonen Morioka」をオープン。
まだじっくり中を見ていない。
裏の中津川に抜けられる様だ。
そして、カフェなどもできるらしい。
Gipsy Kings Inspiration
<音楽が流れますも音量に注意>
古民家を改築しながらも雰囲気そのままで、
表は風情のある格子の戸で屋根は瓦。
造り始めてから、私の知る限り1年半、
いやもっと時間をかけている。
徹底して手間暇かけた建物は、街に馴染んでいる。
さすが詩情豊かなデザインで知られるブランドだ。
デザイナーの皆川明さんは凄い人なのだろう。
街づくりに必要な哲学を感じた。
さて、橋本屋に到着。
正月らしい飾り。
花や店の飾りも時節ごとに変わる。
そばを待つ間にいつも想う。
あちこちに丁髷姿の町人や侍が座っていそうだ。
徳利でいっぱいやってそばを食べる。
店の中に延々と継がれてきた魂を感じてしまう。
仲間が「言われてみれば、分かりますね~」と見回しながら言った。
ひとりビールを飲み終えてそばを頼む人。
微笑みを交わしながら食べているカップル。
家族連れで賑やかなテーブル。
こういう雰囲気は、作ろうとして出来るものではない。
脈々と受け継がれる物があるのだろう。
どんと海老天の存在感。
ついてきた椀もいい。
こちらを見て食べ始めた。
「お先します~」
すぐ、ニコニコして美味しい~
私は五目あんかけそば。
冬は鍋焼きうどんとあんかけの季節。
餡を引き締めるたっぷりの生姜。
熱々だ。
ここの丼は大きい。
中華そばなどもそうだが、
深さもあり、美味しいそばも満足の量。
心も体も温まった夜。
盛岡市本町通
橋本屋本店