盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
晩秋から冬だけの「茶寮かだん」の夕景。
四季を通じて6時で閉まるので、
陽が短い晩秋から冬だけのスペシャルな光景。
今年も紅葉は見事だったが、
葉は落ちてしまった。
冬は、雪の庭園もいいが、
夕暮れ時がいい。
Stella By Starlight · Henry Mancini
宮沢賢治さんの設計した花壇がある南向きの斜面も、
もうすぐ白くなる。
賢治さんが訪ねてくると、座っていた縁側。
昔はここから花巻の街を見渡せた。
玄関へ。
小雨に濡れた敷石を歩く。
別の世界へのアプローチ。
いつもの様に一ノ倉夫妻のお出迎え。
小さな部屋に通され、
仕事の話の後は世間話。
珈琲は、ゲイシャを頼んで、
いつもの様に中を巡る。
ここの障子やガラス窓は、一日、一時間ごと表情を変える。
太陽や部屋の明かりを巧みに活かすデザイン。
各部屋の雰囲気は刻々と変わる。
この建物は、
旧橋本家別邸として病弱な奥様のために建てられた。
窓から眺める庭、街の風景も加えて、
きっと日々の暮らしに飽きることがなかっただろう。
訪れるたびに想う。
細部まで匠の技が生きているこの建物を造った人。
一時は、朽ちかけていた別邸を
見事に復元した一ノ倉夫婦も素晴らしい。
今日は、外は寒くとも、温かく柔らかな空気を感じた。
今日は奥のギャラリーにも行ってみた。
ここに、私の本も置いてもらっている。
ひと回りして戻ると、丁度、淹れたてのゲイシャが置かれた。
酸味と苦味、喉越しの良さ。
あっという間に飲んでしまう。
訪れた人が四季を感じられように本を制作した。
「茶寮かだん」は、もう残り少ない。
また、後日来て一ノ倉さんと相談しよう。
ポストカードもいいかもしれない。
<茶寮かだんの本>
この本は、仲間といい感じに制作できたと思っている。
この建物のどこかの部屋にパソコンを置いて向かったら、
どんな仕事が出来るだろう。
頬杖をつき、ぼぉ~っとして一日が終わりそうだ。