盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
「賢治とw・モリス×書と額装」という展示会に行った。
岩手の文学と英国インテリアデザインの融合がコンセプト。
場所は盛岡の「盛久ギャラリー」。
岩手大学の書道研究室とカーテンなどインテリアの(有)アカシアという会社との共同研究の発表。
ウィリアム・モリスは装飾デザイナーとして知られているが、
織物や染め物職人でもあった。
展示を見に行き、名前を記すのが苦手だ。
特に今回は書の展示。
情けない自分の字。
会場では、一つひとつの作品をみて回った。
素敵な作品ばかり。
盛久ギャラリーの雰囲気とよく合っていた。
Sergio Mendes - Never Gonna Let You Go (Official Visualizer)
こんな時間を過ごすと、珈琲が飲みたくなる。
会場からほど近い桜山界隈へ。
盛岡で暮らす人には「桜山」で通じる。
正確に言うと、
岩手県庁などの官庁と盛岡城址を背にした桜山神社に挟まれた一帯だ。
住所は内丸になる。
周りに池もあり昔は堀だった。
花が咲き乱れた季節は終わり、ひっそりと咲く花。
なんという名だろう。
正に「鮨詰め」という言葉がピッタリ。
百軒ほどの店舗が隙間なく並ぶ。
桜山神社から県庁に抜ける路があり、数本の横丁がある。
路地を歩くと、懐かしい昭和の世界。
昔は官庁街などの人たちがランチや仕事帰りの息抜きの場だった。
今は新しい店もあり、若い人たちも多い。
それでいて今昔が独特の調和を保つ街。
鳥居は、店と一体に見える。
一帯を取り壊しの話も出たが反対の市民の声が勝った。
近頃はマンションが景観を壊すという話題が新聞やテレビで報道されている。
もともと盛岡は、青森の三戸の武家、町人が造り始めた城下町。
その頃、どんな街を目指していたのだろう。
暑さも和らいでくると、歩きながらそんな事も考える。
昭和レトロな喫茶「パアク」。
誰かと語る時、ひとり本を読む時にもいい。
この頃は若い女性やカップルもよく見かける。
この深緑の椅子が懐かしい。
人気の珈琲ゼリー。
名前は忘れたが、
アイスクリームをたっぷりのせて出てくる珈琲ゼリー。
溶けたアイスクリームが珈琲ゼリーと混じり、とても美味しい。
パアクは、城跡近くにあり、
「公園のように皆の憩いの場になればいい。」と名づけられた。
椅子に深く座る。
常連さんはカウンター。
時々聞こえてくる店の人の声や若い女性の笑い声。
昔は、昼ご飯を終えたサラリーマンが珈琲と煙草。
暗くなると若い男女が向き合う、そんな場所だった。
ゆっくりして店を出た。
家に着いてから気がついた。
店構えを撮り忘れた。
<以前の写真>
あの頃、よく使っていたマッチが机の引き出しから出てきた。
住所は「盛岡市桜山神社通り」と書いてあるのがいい。
前の写真を見ていたら、ソフトクリームのせがあった。
今宵は、いつまでも残っていて欲しい街だ。
パァク
〒020-0023 岩手県盛岡市内丸4−6