盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます、音量に注意>

 

 

盛岡の老舗そば屋直利庵が暖簾を下ろすのは夜8時。

その晩、7時半過ぎに着いた。

「蕎麦を食べに行こう」

とメールがあったのだ。

食欲が落ちてきた残暑の夜に冷たい蕎麦はいい。

するすると喉を過ぎていく。

 

 

 

Ella Fitzgerald - A Night in Tunisia

 

 

店のスタッフが奥の個室へ数枚のざる蕎麦を運ぶ。

まだ忙しい様だ。

 

まず、釜揚げしらす。

しらすが一番美味しいと言われる夏。

一匹一匹が生きている様だ。

小さな醤油の入った小瓶もいい。

風鈴の音が聞こえてきそうだ。

下に敷かれた大根おろしと一緒に食べる。

さっぱりとして微かにしらすの風味が残る。

「美味である!」と声に力の入った向かい。

直利庵の料理は、どれも品が良いと意見が一致。

 

 

 

その夜、直利庵で、そばのつもりが、

釜揚げしらすを食べたら食欲が湧いてきた。

一緒の方は半カツ丼。

直利庵では、カツの量は同じ、ご飯だけが少ない。

だから飴色の玉ねぎと玉子がどんぶりの隙間から中に入り込んでいる。

半カツ丼と言っても存分に美味しいカツを味わえる。

「卵と玉ねぎが美味しい、カつは言うことなし。」

と目を細めている。

 

 

私は天丼。

 

 

尻尾まで真っすぐに伸びた海老天。

3本も入っている。

 

 

直利庵の天丼は天婦羅は言うまでもなく美味しい。

そしてタレがいい。

女将さんに聞いたことがあるがそばのつゆを使う。

独自の味だ。

見た感じは濃いめだが、深いコクがあり天ぷらとご飯を美味しくする。

秘伝のタレという言葉がよく似合う。

 

 

さりげないお新香もいい食感。

選び抜いた食材を手間を惜しまず丁寧に調理。

いつも食材と向き合う真剣な料理人たちの顔が浮かぶ。

これが老舗なんだと、また一致した。

 

 

ふ海苔の入った吸い物に蕎麦。

 

 

テーブルに置かれた器や料理の全てが素敵なバランス。

いつもは一丁食い気味の私もまんべんなく箸を回す。

美味しそうにカツ丼を食べる人に言われた。

「今日は、じっくり味わってる感じですね」

「そうかも、そっちも半カツ丼じゃなくてよかったんじゃない?」

たぶん我ながら、いい感じの微笑みを返したと思う。

 

 

 

 

 

 

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