盛岡食いしん爺日記

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サボテンの花が咲いた。

十数年にトイレの小窓の傍に置いて、

たまに水やりしていただけなのに。

 

 

淡いピンクの四つの可憐な花を咲かせた。

 

 

花が萎んだ頃、

入れかわる様に別のサボテンの先に蕾らしきもの。

日毎に膨らむ期待。

小さな鉢の中のまん丸だった「月影丸」は窮屈になり、

弱々しい光を目指し、曲がった胡瓜の様に伸びてしまった。

 

一年半前、盛岡劇場向かいにオープンした。

「いなだ珈琲舎」や二階には「書肆(しょし)みず盛り」という名の本屋。

一階に花屋、松ぼっくりの意味で「松毬(ちちり)」。

開店早々にここで買った「月影丸」。

 

 

一週間ほどかけて膨らんだ蕾は一気に咲いた。

 

 

棘に覆われた体からは想像できない艶やかな花。

 

 

 

 

 

 

 

 

Dear Old Stockholm · Eddie Higgins Trio

 

 

 

花弁は夜になると閉じ、翌朝にまた開く。

三日間繰り返しては萎んだ。

花は次々に咲く。

 

 

 

 

 

 

一度に三つの花を咲かせた。

七つの蕾は交代して咲いた。

花は終わる前に力を振り絞る様にして外側に反りかえる。

二週間も楽しんだ。

 

 

そんなある日、デザイナーのYさんからメール。

体育館でバドミントンで体づくりの最中。

「美味しいものがあるから、来ない」

これに弱い。

早めに引き上げた。

 

運動着姿のままチャイムを鳴らし、

部屋に通されるとテーブルに美味しそうなオーラを放つ小さな箱。

「岩手短角和牛のやわらか煮」。

 

 

Yさんの淹れた珈琲を飲みながら色々な話。

しかし、味が気になる。

「おかわりは?」

と聞かれたが、

「早く食べたいので、今度、ゆっくり来ます」

「これが、ほんとに美味しいのよ」

頷いて家に。

 

 

「肉のふがね」は昭和四十年(1965)に岩手町で創業。

岩手の短角牛で生ハムも作る。

地元を愛し、希少種の「短角牛のいる風景を守りたい」と考えている様だ。

岩手町の街中に本店があり、

国道4号線沿いに工場兼店舗。

肉のほかに総菜や弁当、ほかに田野畑山地酪農牛乳のチーズなどが並ぶ。

県北や青森の三戸などへ行ってきた帰り、よく焼き肉弁当を買う。

 

箱の中は缶詰。

新製品なのだろうか、詳しく聞いてこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

開けるとよく煮込まれた牛肉の匂いにそそられる食欲。

早速、ひと口。

やわらかい~

 

 

ご飯だ!

冷えたご飯も美味しく豪華になった。

銀色の缶には短角の旨味と作り手の想いが詰まっていた。

 

 

味の余韻を口に残しながらYさんに美味しかったと連絡した。

 

サボテンの花は、いい事を沢山運んでくれそうだ。

花は、おそらく最後の二つだろう。

まだまだ、いい事がありそうな予感。

 

 

萎んだ花は、蕾の時よりずっと濃いピンク。

まるで再び咲きそうだ。

 

 

「チューリップ」、あの財津和夫が歌うサボテンの花。

なんでも実家で母が育てていたサボテンの花に感動。

希望が込められた失恋の想いの歌を作ったそうだ。

終わりの方に、

確か「何かを見つけて生きよう、

何かを信じて生きてゆこう」とあったなあ~

ネットでサボテンの花が咲くと「いいことがあるかも」と書いてあった。

自分に都合のよいことは信じよう。

ただ、鉢を買い植え替えなくては。

 

 

 

 

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