盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
4月5日土曜日午後3時10分。
今年も盛岡に春を呼ぶ材木町「よ市」が始まった。
開幕日にはさんさ踊りが約430メートルを往復する。
踊る前の1枚。
「いわてさんさの会 加藤家」のメンバー。
沿道を埋め尽くす人々を掻き分けて進むさんさ踊り。
この街によく似合う。
Raindrops Keep Falling on My Head · BJ Thomas
長い冬が終わり、
待ちかねていた街の人は、よ市に集まってくる。
盛岡食いしん爺も実行委員会に少しだけ関わっている。
まずは、さんさの先導の手伝いと写真撮り。
年を追うごとに人手不足だ。
材木町は、南部氏が盛岡に居城を構え、
城下の整備と共に発展してきた歴史のある街。
昔は、開運橋、夕顔瀬橋を渡ったが、
今は、盛岡駅から少し歩いて北上川に架かる旭橋を渡ればすぐ。
昭和に入ると、米屋、魚屋、雑貨、家具から本やなど、
暮らしに必要な物が何でも揃い買い物客で賑わった。
また、材木町は宮沢賢治ゆかりの地。
「注文の多い料理店」が光原社で出版された。
盛岡高等農林で学んでいた頃、
親友の保阪嘉内も下宿していた。
よく楽器店などに買い物に来ていた。
しかし、時代と共に中心街の道路整備が進み、
夕顔瀬橋からの国道は、
この街を迂回する広い道路ができた。
そして、近郊に大型点が出店し、
人々は車で買い物に行く様になり、人通りが少なくなった。
寂れてきた街に元気を取り戻そうと、
50年前に商店街の青年部が立ち上がり、よ市を始めた。
今年も約100店が並ぶ。
始まった頃は野菜や果物、花などが多かった。
しかし、今では色々な店が並ぶ。
キムチの出店は2か所。
これも盛岡らしい。
盛岡の地ビールは大人気。
いつも激混み。
四季桜が咲いたが紅白の梅は、まだ蕾。
これだけの人出があると必ずアクシデントがある。
スタッフ総出で対応する。
始まって2時間。
色々あったが一安心。
よ市のボランティアスタッフもやれやれ。
今のよ市の魅力は、
出店のバリエーションが豊富なことだと思う。
野菜や果物などは勿論、
地ビール、地酒、ワインや珈琲も並ぶ。
魚から肉まであり、
老舗の町中華の餃子や人気のトンカツ、寿司、豆腐も買える。
商店街の和菓子、イタリアンなどは店の前に並べる。
伝統芸能のほかに地域の学校のイベントもある。
昔の様にお振舞や配り物などが少なくなったり、
トイレに人が列をなしたり、
人が多くて歩きにくいとか色々な課題はある。
それでも若い人からお年寄りまで土曜日に集まってくる。
駐車場もないに等しく殆どが歩いてくる。
一昨年から何人もの長老格が逝ってしまった。
始めた頃を知る人は、いなくなったと言ってもいい。
よ市の「よ」には5つの意味があり、ひらがなの「よ」になっている。
「萬(よろず)」多種にわたる。
「余」余るほど豊富に
「良」良い品物を
「与」お客様に提供する
「喜」満足していただく
ある先輩の方が言っていた。
「とにかく、携わる人が楽しくなければ」
この言葉の意味は重い。
さて、ひと休みして自分の買い物。
イタリアンの店でペンネを買い、入口近くの店へ。
特に気になっていた焼きそば。
家に帰って食べた焼きそばは、まだ温かく美味しかった~