盛岡食いしん爺日記
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近頃、早寝早起き。
自分の体温で温まった布団。
目が覚めてもそこから出られない。
なんだか幸せ~
じはらく浸って起き上がる。
新聞を取りに外に出ると一瞬で目が覚める。
ひと仕事してランチを考える。
早めに出かけた。
威風堂々の盛岡信用金庫。
愛染横丁と呼ばれる小路を挟んで北田屋がある。
Baila Nova – Desafinado
「なべやきうどん」の幟が冷たい風に揺れている。
暖簾を潜るといつものように花。
ここの夫婦は花が好き。
いろんな花を育てている。
時刻は11時20分。
奥さんとの立ち話も楽しみ。
正午を過ぎれば、なかなか話もできない。
そして鍋焼うどんとご飯を頼んだ。
かつ丼もよく食べるし、天丼や中華そばも美味しい。
一番食べてきたのは北田屋の名物「冷たぬきそば」と「そば定食」。
サラリーマン時代、昼や残業前に食べに来た。
それからもりそばも食べたなぁ~
今でも2枚で850円、ただし一度に頼むのがルール。
ちらほらお客さんがやってきた。
お~きたきた!
今シーズン初の鍋焼きうどん。
先日、ラジオで話したばかり。
関西から来た人に岩手ではうどん店が少ないとよく言われる。
でも冬になると、老舗の蕎麦屋さんで登場するのが鍋焼きうどん」。
土鍋がテーブルに置かれ、蓋を開けると一気に湯気が出てくる。
それぞれの店なりの具があり、それも楽しい。
いくらがのっていると拍手したくなる。
熱々のうどんはしだいに汁を吸い込んで、
ますます美味しくなる。
元々は愛媛の松山市のソウルフード。
一人用のアルミ製の鍋で今も健在です。
江戸の末期、明治維新が近い頃、
芝居に「鍋焼きうどん」が出て来たらしい。
大阪が舞台の話で鍋焼きうどんが当時大阪で流行った。
明治になって政治の中心が江戸に移り、
色々な文化も一緒についていく。
鍋焼きうどんも江戸で流行り、
屋台のそば屋を圧倒して人気になったそうだ。
そして、東北にも鍋焼きうどんがやってきた。
ふうふうして食べる熱々の鍋焼きうどんは北国によくあう。
北国発祥の食べ物だと思っていた。
食を辿ると興味深い話がたくさんある。
冷めにくい土鍋がいい。
そんな話をしたと思う。
土鍋の蓋を開ける。
顔にまで届く湯気にのるセリの香り。
正月がきたみたいだ。
澄んだ汁にいくらとセリ。
最後の一粒までレンゲですくう。
あっさりしているが出汁がしっかり。
美味しい~
ここの温かいそばやうどんにご飯がよくあう。
こばんとうどんが一緒になくなっていく。
あ~芯から温まり、美味しかった。
外の冷たい風もなんのその。
出前も健在だ。
時間に追われ仕事している時、待ち遠しい出前。
ほっとひと時いれたもの。
芯から温まっている間、
今にも雪が降りそうでもなんのその。
盛岡市中ノ橋通1丁目3-25
北田屋