盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
ぽかっと時間が空いた。
録画して溜まったビデオを見ていた。
珍しい人から電話。
盛岡から45分ほどでついた大迫町、今は合併して花巻市だ。
The Boxer · Simon & Garfunkel
待ち合わせは川原町商店街の駐車場。
7月に盛岡の街でばったり。
「そのうち」と曖昧な約束をしていた古くからの友人。
友と一緒に行きたいと思った店へ。
川原町の路地を入る。
ここの鮨屋さんも気になる。
昭和の頃は賑やかな小路だったのだろう。
中華料理「秀華楼」に着いた。
「いい雰囲気だなあ~」
気に入ってくれたようだ。
まる椅子と紅いテーブル。
「何にするの?」
「五目やきそばだよ」
「では、特製秀華麺にしてみようっと」
2品とも大人気とオリジナルの吹き出しつき。
長いつき合いのせいか、
久し振りに会ったからか、
色々と話しは盛り上がる。
そうか、この昭和の世界のせいかもしれない。
出前の料理が出来上がり、奥さんが配達に出かけた。
厨房からは途切れることなく小気味いいカタカタ、コトコト。
先客さんに五目やきそばが出てきた。
「あれかぁ美味しそう~」
頬が緩んでいた。
私たちは餃子も。
丁度3個づつ。
いい感じの焼き加減。
にんにくがきいて私好み。
向かいに置かれた特製「秀華麺」。
「どんな感じ?」と聞いてみた。
「うん、タンメンの様で美味しい!」
太麺だ。
湯気にのり、もやしのいい匂いが流れてくる。
色んな旨味がスープに詰まっていそうだ。
私の「五目やきそば」がきた。
時々無性に食べたくなる。
焦げた麺がたまらない。
野菜や肉の旨味、ほんのりとした甘さ。
半分を過ぎると、麺は餡を含んで別の味になる。
これも美味しい。
終わりごろには汁の染みた麺。
これもいい~
食べ終わって満足のひと時。
町中華の定義は色々と言われているようだ。
自分にとっては、
大切に使われてきて色の薄くなったテーブルや椅子。
派手目の暖簾。
カタコトと忙しい中華鍋の音。
早くてリーズナブルで美味しい。
そして変わらない味。
会計しながら旦那さんに聞いた。
「秀華楼は、いつからなんですか?」
「もう、44年になります。」
そんなに長いとは知らなかった。
「3度目なんですが、いつも五目焼きそばです。」
と言うとニコニコ。
「また来ます。」と言って店を後にした。
すると友達が「気さくなやりとりもいいよね。」
別れ際の挨拶は「また、そのうちにね。」だった。
秀華楼
〒028-3203 岩手県花巻市大迫町大迫第3地割92−2