盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます、音量に注意してください。>

 

 

9月下旬に咲く向日葵。

初めて見たのは、2020年の9月20日だった。

 

<その日のブログ>

「向日葵の物語」

秋に向日葵が咲くと聞いてやって来た。

時間も忘れ斜面の前しばらく立っていた。

そろそろ帰ろうとした時、

通りかった人が「こんにちは、どちらから?」

その女性は近所に実家があり、よく見に来るという。

この丘一面に咲く向日葵のことを話してくれた。

 

ここから青年海外協力隊でパラグアイに行った男性がいた。

現地で奥さんと知り合い、奥中山に戻って来た。

酪農を引き継ぎながら家から見える丘に、

子供たちに見せようと向日葵を植えた。

ところが数年前、彼は突然の事故で逝ってしまった。

広い丘の斜面に、

奥さんと子供達だけで育てるのは難しい。

その想いを彼の父親や親戚や近所の人達が引き継いだ。

話を聞きながら冷たい風の中、心は温もっていた。

 

御礼を言って帰ろうとすると空に虹。

見に来る人を空から歓迎している様だった。

 

(2020年9月の写真)


 

 

Concerto in D minor after Alessandro Marcello, BWV 974: II. Adagio · Glenn Gould

 

 

あれから4度目の向日葵。

今年は9月16日に訪れた。

残暑厳しいおり、「早く咲くのでは」と思った。

予想は当った。

丘一面に咲いていた。

 

 

陽が沈む前、丘一面の向日葵。

何度見てもいい。

呼吸が静かになる。

 

 

 

 

 

 

奥様と話しができた。

「毎年、見せていただいてます。ありがとうございます。」

「こちらこそ、ありがとうございます。」

 

 

昨年は背が低かったこと。

花が終わると刈り取ってしまい、冬の鳥たちの貴重な餌になる話。

この丘も深い雪に埋もれるそうだ。

初めて来た時のことを話した。

この丘の向日葵の話を聞いたこと、

その日、虹が七色の弧を描いていたこと。

地元の岩手日報の一面に夕陽が射す写真が載ったそうだ。

いつも夕方は見る人も少ないのにカメラを持っ人が多い。

 

 

 

 

 

 

家のベランダでは子供達が遊び回る。

もう今年で7回忌だそうだ。

きっとお父さんは、子供達と奥さんを空から見ているだろう。

御礼を言って斜面を下りた。

あの日の感動と虹の話を伝えられてよかった。

 

 

 

家に帰ってブログを遡ってみた。

2020年9月の1枚

初めて見た時、しばらく立ち尽くしていた。

気がつくと腕が冷たく慌てて車に積んでいた薄手のトレーナーを着こんだ。

 

 

2021年9月の2枚

日が傾くと風は冷たかった。

その日は始めから長袖を着ていた。

 

 

 

 

2022年10月の2枚

その年は、向日葵の背丈がいつもの半分で花も小さい。

それがかえって可愛らしかった。

 

 

 

ブログを見終わって珈琲を淹れ、先日買ったお菓子の袋を開けた。

 

 

一関の佐々木製菓が作るベルギー風の焼き菓子ガレット。

サクサクとした食感が楽しい。

好きなお菓子だ。

 

 

「ニックナック」

ベルギーから数人の修道女が盛岡へ来た。

お菓子も作っていた。

それが「ドミニカンクッキー」として盛岡の人の人気を呼んだ。

一時途絶えたが、2007年から「あすなろ園」が引継ぎ復活した。

シンプルながら、ほんのりとした甘さがいいお菓子。

よくぞ復活してくれたものだ。

 

 

珈琲を飲みながら、ふと奥さんの話を思い出した。

「朝日があたる時間が好きなんです。」

あの丘が朝日に照らされ映える向日葵の黄色。

その光景が母と子たちには、よく似合うだろうと思った。

心静かな宵の口。

 

 

 

 

 

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