盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
「トンカツ食べに行こうよ」
Sさんのメールに「いいね」と返事。
途中でひろって上田のむら八へ。
Horace Silver - Song for My Father
8時を過ぎていたが駐車場は満車。
「あらぁ~」と思っていたら2台空いた。
玄関の辺りに人影。
「混んでるね~」
Sさんはとことこと入って行き、すぐ戻ってきた。
「15分ぐらいだって」
中で3組ほど待っていた。
ソファーの端に座るとメニューを渡された。
2人で「迷うね~」
子どもの頃、夕飯にトンカツが出ると飛び跳ねそうだった。
その頃は、ころもより薄い豚肉。
でも、揚げたてのいい匂いとサクサクの食感。
たまらなかった。
中学生の頃、
弁当の蓋を開け、トンカツと千切りキャベツが入っていると嬉しかった。
実家では、だんだん厚みを増し、高校生の頃にはトンカツらしくなった。
あの頃、ハムカツも大好きだった。
しばらくして店の方が来て「お決まりでしょうか?」
「すいません、まだ迷ってます~」
準備が整ってテーブルに案内された。
「ハンバーグにする!」
あれ、トンカツ食べに誘われたのに・・・
こちらは「わらじかつ」を見ていた。
「むら八名物」と書いてあるが、まだ未体験だ。
決めた。
ハンバークがやってきた。
店の方が蓋をとる。
鉄板にのるデミグラスソースがグツグツ、ジュワー。
向かいは満面の笑み。
ハンバークも食べたかったなあ~
見た感じより、しつこくなく深いコクのあるソース。
敷かれたタマネギ、ハンバーグにたっぷりつけると美味しいのだ。
ご飯にのせて食べるのもいい。
味を知るだけに生唾が止まらない。
「わらじかつ」が出て来た。
狐色のころもを纏った貴重なフィレ肉。
堂々200グラム。
むら八特製ソースを落とす。
噛むとサクサクの次に肉の旨味。
密度が濃い。
創業昭和12年、老舗の底力を感じた。
2人とも食べ終わりお茶を飲んで、テイクアウトのカツサンドを待っていた。
するとスタッフが手際よく私達の後ろでテーブルを二つ繋ぐ。
ほどなく家族連れ10人。
賑やかな食事の始まり。
見渡せば店のあちこちに家族連れ。
皆の笑顔が眩しい。
お盆らしい光景だ。
世の中は、すっかり戻った様に見える。
カツサンドが出来上がり、席を立った。
Sさんが言った。
「でも、あれだけ騒いだコロナのウィルスは潜んでいる」
今では滅多にコロナの報道を見ることはない。
そんな話の帰り道。
「明日は朝からカツサンド、嬉しいね」と車から降りて行った。
むら八(上田店)
岩手県盛岡市上田4丁目 21-31