盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
ここ2、3日よりは、気温が低い。
それでも暑い。
北国は真夏でも朝夕には涼風。
あれは幻だったのだろうか。
病院から帰って正午近い。
十数年は気になっていた店がある。
診察の後は、結果が思わしくなくてもカラ元気。
それにある人の声が背中を押す。
「気になったら、入ればいいじゃない。」
十数年、いや二十年は通り過ぎるばかりだった。
引戸を開けた途端、昭和の世界。
岩手川と言う造り酒屋が無くなってしまったのは、遠い昔。
昭和の頃、テレビでCMも見た。
「心の酒です、岩手川~」だったかな?
日替わり定食が700円。
黒板もいいなあ~
長い間、店の前を通って心に引っかかっていた「お好み焼」。
そのうち食べてみたい。
盛岡でお好み焼きが食べられる店はあまりない。
この木の板の色。
そうそう、棚に並ぶ漫画本はサラリーマンの癒し。
よく見かけた「美味しんぼ」。
小上がりで焼くのかな。
店の奥さんらしき人に聞いた。
すると、自分で焼いてもいいし、
こちらで作ってもいい、そうだ。
なんか嬉しくなる。
中華ざるに玉子焼きを頼んだ。
ふんわりして懐かしい味がした。
甘すぎず美味しい。
よく洗い込まれた麺。
喉越しもいい。
「ずず~」と吸い込む。
美味しいなあ~
食べていると、お客さんが入ってきた。
カウンターで玉子焼きと中華ざるを食べる私を見て言った。
「綺麗で美味しそう~」
「初めて入りました。お薦めはあります?」
「あの、私も初なんです。」
笑い声が店に響く。
今日から始まる盛岡の「さんさ踊り」の話など。
奥さんも交え賑やかになった。
食べ終えてまだ正午前。
サラリーマンはこれからだろう。
後から来たお客さんにお願いした。
「あの、失礼ながら写真撮らせてもらえませんか。」
「あら、どうぞ何枚でも」
今日は面白く楽しい日だと言う。
2枚撮って御礼を言った。
いつかお好み焼きを食べに来たい。
出がけに奥さんに聞いた。
「ところで何年になります?」
「昭和48年だから、もう50年になりますね~」
きっと店の前を千の単位で通っているだろう。
材木町の土曜の「よ市」と同じ50年だ。
〒020-0062 岩手県盛岡市長田町4−12
とだ」