盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
私は、予約が苦手。
年に2、3度、あるかないか。
理由もなく、突然湧き上がるアドレナリン。
電話した。
鰻重の予約。
盛岡劇場近く松尾町の「惣門」。
和食の名店。
Samara Joy - Guess Who I Saw Today
開業約110年の盛岡劇場のある道。
料亭「喜の字」、老舗の魚屋が営む居酒屋「鈴徳」、
「大和旅館」や、まち中華の「蘭々」などの飲食店が並ぶ。
昨年の2月にリノベーションされ「松栄館」が開業。
1階に「いなだ珈琲舎」と花屋の「松毬 chichiri-」。
2階には本屋「書肆みず盛り(しょし みずもり)」
松栄館の向かいに老舗の御菓子やの「丸基屋」。
盛岡らしい通りだが、観光客の姿はあまり見かけない。
暮れてくると背の低い街灯が灯る。
歩道に扇形に光が伸びる。
これはここだけの夕景。
暖簾を潜ると女将さんの出迎え。
2階から賑やかな声が聞こえた。
案内されて小上がりへ。
宴会でよく来たが、久し振りだ。
しばらくして、いい香りとともに出てきた!
まずは肝吸いをひと口。
結ばれた素麺。
目も楽しませてくれる。
さあ、鰻を食べよう~
飴色の輝き。
艶々だ~
よく見ると重なっていた。
鰻のボリュームもたっぷり。
甘すぎることのないタレが鰻を包む。
身がしっかりとして厚みもある。
五感で味わう名店の味。
美味しい~
ご飯に余分なタレもなく、いい具合。
箸休めのきゅうり、奈良漬け。
パリッとした食感。
そうそう、奈良漬けはこれ!
息子さんとも話した。
岩手県の卓越技能者(青年)に選ばれたり、
若手料理人として全国的な料理コンテストにチャレンジしたりと活躍中。
父の背中を追い、自分らしさを探求している。
話していて小気味いい。
お父さんは、いつもの様に微笑んでいた。
夜だけの営業だが、定食も食べられる。
遅くなった時、惣門でゆっくりご飯もいいだろう。
皆さんに送られて店を後にした。
帰り道に思い出したのは、よく宴会をしていた頃の話。
隣の席の人が言っていた「ここはなんでも美味しい~」。
割烹 惣門
盛岡市松尾町5-2