盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます、音量に注意>

 

 

盛岡市の本町通りから中央通りに抜ける小径。

その途中に機屋はある。

初めて見た時、

グレイがかった建物で「おや、何だろう?」と思った。

古布の店「機屋」の記憶は朧気。

喫茶の始まりは1985年らしい。

今はカフェの隣で会計。

珈琲豆やスイーツが並ぶ。

この形になったのは1994というから、もう30年。

ネルドリップの美味しい珈琲が人気で、

今では、ほかにも店を出している。

歴史を物語る機織りの絵が描かれた看板。

片方には「きれの店」とあり、

もう一方には「珈琲」と書いてある。

 

 

行く度に看板を両側から見る。


 

初めて来た時は、三十数年前。

自転車で一度通り過ぎ、中央通りの手前で戻った。

あるグルメの方が「千葉さん、機屋の珈琲は美味しいですよ」

と言っていたことを思い出したのだ。

曇りの日だった。

薄暗い中で一杯の珈琲を飲んだ。

濃い珈琲の味が印象に残った。

 

Dear old stockholm - Eddie Higgins Trio

 

 

大きな通りから少し入るので、

隠れ家の様な喫茶店だった。

待合せては珈琲を挟んで語り合った。

「珈琲が好きなんですね」

「一日、4、5杯は飲むよ」

さりげない会話に弾む心。

互いをもっと知りたい、そんな思いを煽る魅惑の珈琲。

昔話だが、祭りの宵のことだった。

珈琲を半分残し、暗くなりかけた街に消えて行った人。

今頃どうしているだろう、なんて思うのは年を取った証。

 

 

 

 

一緒にきた方が、

「どうしました?薄笑なんかして」

笑いながらも眼は怪しい者を見る感じ。

今は、打合せやひと息入れる場所としてよく行く。

今日は仕事の話が半分。

 

 

その人は名前は忘れたが、個性的な珈琲を飲んでいた。

機屋ではネルドリップで一杯ごと丁寧に淹れる。

豆は、厳選した物を世界各地から取寄せている。

オーナーの飽くなき探求心は、スタッフに受け継がれている。

 

 

 

 

私はストロングな珈琲とシュークリーム。

 

 

カウンターの端を見ると今日は14日。

機屋も約40年。

私の人生もあっという間に過ぎてきた。

気がつけば、何日経っても疲れが抜けない体。

 

 

店の中を見回すと、

前に来た時と飾られている物が違っている。

見落としてしまいそうな変化がある。

 

 

 

 

 

 

 

向かいの人が「わあ~シュークリーム、美味しい!」と目を丸くする。

しっとりとした皮いっぱいにクリーム。

ふわっと洋酒の様な香りがした。

しかし、珈琲とよくあう。

 

 

「ぼお~っとして想い出に耽る千葉さん」と思い切り笑われた。

今週の日程を調整し、数枚の資料のチェックを頼んだ。

 

 

「ゆっくりお菓子を選んで、大通りで寄り道して帰ります」

ではと、一足先に機屋を後にした。

今では、スイーツ専門の「本町菓子店」も隣で作っている。

 

 

 

 

 

 

あの頃、自転車で街を駆け巡っていた。

機屋での待ち合わせで、

その人の自転車があると、いそいそと入っていたなあ~

 

 

 

 

 

 

 

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