盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
6月下旬に訪れた秋田県湯沢市の三関。
そろそろ紅秀峰も終わりの頃。
窓から空を見る。
時折激しく降る雨。
出かけることを半ば諦めつつ、ネットで天気予報を調べた。
「おや?」
午後から止みそうだ。
珈琲を飲みながら考える。
週末からは忙しくなる。
11時半、車のキーをポケットに入れ、立ち上がった。
101 Eastbound - 2020 Remastered · Fourplay
東北自動車道にのり、南下。
花巻辺りで雨が止んだ。
心も明るくなる。
まずは湯沢でご飯。
ガソリンを入れたり、
コンビで珈琲を買ったり、
思いがけず時間が過ぎていた。
さて、三関へ。
近道のつもりが、ちょっと間違った。
若い時は、地図好きだったので頭に鳥観図があった。
一度いった所へは迷うなんて殆どなかった。
今では時々、いやかなりの割合でナビに頼る。
気がつけば4時になる。
ようやく三関に着いた。
目指す小嶋農園さんは南の端の方。
直売所は準備中の札。
中で作業はしているようだ。
覗いてみた。
あっ!息子さんがいる。
「こんにちは」と声をかけると、
「あっどうも」と立ち上がり箱詰め作業の部屋へ。
すぐにお母さんが出てきた。
呼んで来てくれたのだ。
挨拶もそこそこに紅秀峰のことを聞いてみた。
紅く輝く紅秀峰!
これで何人かに届けられる。
お母さんにみつくろってもらった。
その間、作業を見ていた。
摘んできたサクランボを大きさで振り分ける機械が回る。
息子さんは、ちょっと離れた所で箱に詰めている。
一つひとつ丁寧に並べていく。
見ていたら、お母さんが、
「一昨年だったか、間引きしているのを見て、もったいないって言ってたよね」
「ええ」
「あの作業をしないと粒が大きくならないんだよ」
そうそう、地面に敷かれたシートの上にまだ黄色いサクランボ。
ここにいるサクランボは、選ばれたエリート。
二人から、また色々と教わった。
家に帰ったらあまり蓋はしない方がいいそうだ。
「しばらく、生きているからね」
なるほどと思うことばかり。
味見させてもらったサクランボ。
樹からサクランボを摘む人、
粒を揃える人、
箱詰めの人など多くの人の手間をかけて紅秀峰は宝石になる。
勿論、収穫までの仕事も大変だ。
心から小嶋農園の皆さんに感謝。
今年もたっぷりサクランボを楽しんだ。
「また、来年来ます」と言って車に乗り込むと、
手を振って送ってくれた。
小嶋農園
〒019-0402 秋田県湯沢市相川字十文字