盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
気がつけば、
盛岡の官庁街、内丸も淡い緑。
深呼吸したくなる。
Tie a Yellow Ribbon Round the Ole Oak Tree (1998 Remastered) · Dawn · Tony Orlando
仕事の合間に引越しの荷物を片付ける。
動き回っていると陽射しが傾くも、まだまだ明るい。
清々しい空気に誘われてひと休み。
近くの盛岡八幡宮の境内を歩く。
少し本棚が欲しい、
カーペットを変えてみようか、
なんて思う。
境内から太鼓の音。
子どもたちがさんさ踊りの練習。
真剣に先生の顔を見ている。
少し離れた所で、脚を合わせる人もいた。
戻ってきたいつもの暮らし。
夕方にお世話になっている方に会いに行った。
ゆっくり話し込んできた。
今日は、ある人と夕飯の約束。
車で行き、待合せの場所でひろう。
助手席に座りシートベルトをかけながら、
「岩手山の雪も少なくなりましたね~」
盛岡の街に暮らす人々の時候の挨拶。
「むら八」に向かった。
よく来ているが、改めて店の中を見回した。
向かいに座った人が「よく見るといい雰囲気ですね~」と言う。
いつもは席につけば、メニューを開いて考える。
何を食べようか、ばかり。
美味しい料理には素材を育む人、料理の作り手、
接客する人や店の雰囲気も大切だ。
ついつい目の前の料理に集中しがちだが、
多くのプロセスを経て美味しい料理が並ぶ。
そして落ち着く空間があって五感で味わい、
楽しむ事が出来る。
この事に慣れ過ぎない様にしよう。
そんなことを話したり、事務所の新住所も伝えた。
そうこうしていると、向かい席に「佐助豚のとんかつ」。
相変わらずの見事な狐色。
サクサクのころもが、しっかり肉の旨味を閉じ込めている。
あまり気にかけず使っていたドレッシングとソース。
むら八特製のソースやドレッシング。
隣には、ごまと岩塩も並ぶ。
よく見ていると、色々と使ってみよう。
そんな気になる。
来た~
季節限定、花見かき定食。
ド~ンと大きな宮古産のかき、ヒレかつにカニクリームコロッケ。
ご飯と味噌汁、漬物にプラスして茶碗蒸し。
豪華な膳になった~
花見かき定食はかきが2個、ひかえめ花見かきは1個。
今日は、ひかえめにした。
ふと、大の牡蠣好きの人の顔が浮かび、なんだか申し訳ない気がしたのだ。
かきの殻にのる身の迫力。
ヒレかつやカニクリームコロッケが小さく見えた。
むら八では、限定物などは、生産者の方を詳しく説明する。
すぐ北上高地の山々を背にした三陸は、確かに湧水が豊富だ。
かきを育てる山根さんの手間をかけた逸品。
大ぶりのかきは、ミルキーで濃密な味。
これは美味しい。
ひかえめではなく、2個食べたかった。
いやいや、かき好きの人を連れ、2個の定食を食べに来よう。
勿論、ヒレかつ、カニクリームコロッケも負けてはいない。
美味しい~
ご飯と味噌汁、キャベツもおかわり自由。
久し振りに聞いた「さんさの太鼓」の事を話すと、
「このまま、普通の暮らしになればいいね」と返ってきた。
当たり前のことが、とても大切だと思い知った。
それが、危ういことも学んだ。
そんな事を話し合った夜。
とんかつむら八上田店
〒020-0066 岩手県盛岡市上田4丁目21−31