盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
Making Love Out of Nothing At All
もうすぐ4月28日。
「田苑」は、店を閉める。
ネギラーメンはしっかり食べた。
チャーシュー麺を食べに行こう。
ここ数年通ってきた店。
盛岡の中ノ橋通りの「しょうちゅうかふぇ・田苑」。
元々は焼酎が中心の居酒屋。
週に一度ほどで始めた中華そばが評判もよく、
昼も店を開け、中華そばの店になった。
ある宴席で「昼に、中華そばを出してます」と聞き、
行ってみたのが始まりだった。
食券の自動販売機の前に立つと、
チャーシュー麵は終わっていた。
「遅かったか・・・」
トッピングをメンマ、ネギと選んでいるとチャーシューもあった。
極太のメンマ。
ネギも。
チャーシュー。
一つ一つ丁寧に作るのでしばし待つ。
やって来た「田苑の中華そば」。
店主自ら運んで来てくれた。
比内鶏のスープは、深いコクがある。
スープを絡めたつるんとした麺は、喉越しもいい。
チャーシュー、メンマと黄金色の世界。
見た感じより、あっさりしている。
後味もいい感じ。
そこにトッピングをのせた。
メンマ、ネギもたっぷりの特製チャーシュー麺。
たぶん、この一杯が最後のチャーシュー麵になるだろう。
チャーシューは、口の中で溶ける。
少し残った肉を噛むとじゅわ~っと広がる甘味は、
この塊のどこに潜んでいたのだろう。
とうとう食べきった、飲み干した。
ゆっくり食べるつもりだったのに。
女将さんに言った。
「あの冷風麺まで食べたかった~」
一瞬、戸惑ってから笑った。
美味しかったと伝えた。
「千葉さん、また会えるでしょ」
そうそう、私達が入っている会がある。
初めてオーナー夫婦と会ったのもその会の宴席。
田苑に中華そばを食べに行く様になり、
しばらくしてから知った事がある。
彼女は盛岡の「朝市」の「みよちゃんラーメン」で知られる方の孫。
おばあちゃんの遺伝子は、別の味を追いかけて進化を続けた。
黄金色のスープと噛むほどにとろけ甘いチャーシュー。
見事に創り上げた田苑の味。
残念だけれど、お疲れ様でした。